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思考習慣のコンパス

こんにちは、思考習慣改善コーチ⌘みはしつやこ です。

あなたは「料理」は好きですか?
食事をすることは生きていく上で必要な行動である一方、「栄養になりさえすればいい」という面もあり、また日本では食品が溢れていて、外食産業も有り余るほどあって、「食べる」だけなら実に簡単である一方、「毎日の食事作りが苦痛」と訴える人も多くいらっしゃる、非常に混沌とした営みであるように思います。

料理は究極のマルチタスクであり、全体像としては「いただきます」というゴールに向かって推進するプロジェクトでもあります。
温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、料理に適した状態を、スタートからゴールまで時間や手順や温度、火加減を見て決断していく…作る側からすると、仕事ではなかなか得られないコントロール感、達成感を一貫して得られる、快感でもあります。

けれど、食事の本質は何かというと、生命を維持する為に栄養、エネルギーを摂取することであり、言ってしまえば「胃に入れば体裁はどうでもいい」「火を通せば大丈夫」という理屈も否定は出来ません。
けれど、それだけで引き下がれないものがあります。全員がそう思っていたら、こんなに「料理が苦痛」と言う人もいない筈です。

料理は、単純に食物を噛みやすく、消化しやすくする「手段」に留まるものではないようです。

「料理で大事なことは分量や手順ではありませんよ。食べる人が元気なら濃い味つけにする、疲れていたら優しい味つけにする……料理をすることは、相手をおもんぱかる想像力を働かせることでもあるのです」
鈴木登紀子(料理研究家)1924年11月14日生まれ

料理はマルチタスク、と先に書きましたが、分量や手順だけでなくて作る以前の水面下から、もう仕込みは始まっています。食べる側の状態や好みを思いやり、寄り添うことも料理の一面です。単にお腹が膨れたらいいものではありません。
おもんぱかられる側から、作る側への想像力も働かせることが出来れば、料理を巡るネガティブな論争も、少しは緩和されるのではないかと思います。

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