#25 ウクライナのキッチンカー
ラジオで紹介されたウクライナキッチンカーを探しに、代々木公園に向かった。
直前までピラティスをやっており、来るまではちょっとだるいしどうしようと思ったが、ピラティス効果で血行がよくなって気分は上々だった。
もうどっぷり日も暮れて真っ暗だった。
明治神宮前駅から向かうと、代々木公園内は真っ暗だった。
J-WAVEの番組Across the skyとコラボしているという滋賀からウクライナのキッチンカーはどこにあるのだろうか?
しばらく歩くと青いイルミネーションが見えてきた。
今ウクライナはロシアの一方的な侵略に苦しんでいる。
ロシアというと、自分の祖父から聞かされたエピソードを思いだす。
私の祖父と祖母そして幼いころの父は満州(今の北朝鮮)に住んでいた。
戦争が終わると、そこにはロシア兵が乗り込んできた。
最初に来るのは正規軍ではなく囚人兵と言われる囚人のため、略奪や強姦の限りを尽くすと聞いていたらしく。祖母は茂みに身を隠していた。
彼らは、民家に乗り込むと
時計はあるか?
と腕をまくり上げるとたくさんの腕時計が、腕に巻かれていたらしい。
うちの爺さんは、目の前の湯飲み茶わんの中に時計を隠して知らん顔していたらしくそんなものはないと言ったそうである。
囚人兵は次から次へやってきて金目のものは、あらかた持っていかれたようであるが、機転というべきか時計は守り切ったようである。
これらの話はいつかまとめたいと思っているが、とにかく3人家族は、最終的には北朝鮮脱出に成功したので自分はこの話を書いていられる。
青いイルミネーションのところに行くと、
J-wave主催のフェスが開催されており、いろんなキッチンカーがあった。
ウクライナのキッチンカーは特に列もなくひっそりとしていた。
ボルシチを買おうとしたが、売り切れたようである。
存外、流暢な日本語で女性は話してきた。
あんこチーズのムレンツイというクレープっぽいものを買った。
1000円渡して500円のおつりを受け取ろうとして、500円が長袖の中に入ったようでどこかに行ってしまって、
大丈夫ですか?
と逆に心配かけてしまい、何やってるんだ俺
下を向いた時に500円が道に転がったので、
大丈夫です。ありました。
と答え、一応
頑張ってください
と声をかけたが伝わっていなかったかもしれない。
あんこチーズは、日本風にアレンジしたものと思われるが、寒空に暖かく体にしみて美味しかった。
青い洞窟と書かれた木々の青いイルミネーションにたくさんの人の波ができていた。
その波に乗っかっていくと、よく知る渋谷駅周辺に出ることができた。
ここにつながっているのね
ここに来ようか最初は迷ったけれど、こんな綺麗なイルミネーションが待っていたとは来てみないとわからないことをいくつも発見することができ、満足して家路についた。
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