滑稽な踊りを見下ろす 『視点を上げる』

他者の指摘、意見を聞く事で、思いもしなかった新たな視点が持てる。
(そのためもあり嫌なTwitterをやってはやめて....)

しかし、「新たな」ではなく、「一つ上の」視点というのがある。
これも他者の指摘と意見を聞く事で持てるようになる。

この著書。
「北朝鮮のミサイルはなぜ日本に落ちないのか 国民は両建構造に騙されている」

「ある年齢をこえてから読むと発狂する」という宣伝文句がついていた記憶が。実際そうなるのでは?という、あまりに衝撃的な内容だ。
書かれている事が事実とは捉えていない。
言ってしまえば、「事実かどうかなんてどうでもいい」。

事実かもしれないが、事実ではないのかもしれない。分からない。
しかし「事実かもしれない何か」を知る事で、閉ざされていた扉が開かれ世界が広がる。

思いもしなかった指摘と意見に、否応にも視点が一つ上がる。
その上がった視点から見下ろせるようになる。
(例えるなら、雲の上から、踊らされている人々の滑稽な踊りを眺めるかのように)

一冊の本を読んだだけでだ。
しかし、かなりの苦痛を伴うのではあるが....

本当に絶望的な事が書かれている。
想定をはるかに凌駕する衝撃的な内容に、しばらく茫然自失、混乱と恐怖に陥った....。

それくらいを経ないと、一つ上の視点は持てないか。

   最後に:
著書を選ぶ時、「著者の経歴がしっかりと明記されているか」を絶対視している。(娯楽、創作なら別)
しかしこの著書はそれがない。たいへん胡散臭い。
信頼性に乏しい。

ただ「なぜ北朝鮮は日本に向かってミサイルを打つのか」を熟考し、自分なりの答えが出たので、それに関する著書ということで読んでみることにした。

マイルドな「知ってはいけない現代史の正体」あたりがお勧めかな。
(著者の経歴はばっちり。元駐ウクライナ大使馬渕睦夫氏)
新たな視点は持てる。

どちらにせよ、鵜呑みに信じないようにね。