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春節「新月の日」ツォクの、お知らせ ※無事終了(2/1)

本日(2/1)は日本の旧暦で旧一月朔日ついたち。旧正月にあたります。
チベット暦(蔵暦)では十一月三十日で、チベット暦でも日本の旧暦でも本日は「新月」と規定されています。
また本日は、釈迦牟尼仏の御縁日という吉祥日です。

月4回のツォク(チベット暦十日・十五日・二十五日・三十日)の規定に従いまして、今夜9時頃より新月のツォク供養(ガナチャクラ)を厳修します。

チベット暦三十日は浄化・滅罪に最適の日とされます。
今回も旧暦1ヶ月分の滅罪・浄化をしてから新しい月へと臨みましょう。

さらに今日は台湾などの旧暦「農暦」で春節しゅんせつ(=正月)にあたりますので、一年の無病息災を祈るために薬師仏の修法をします。

夜のツォク供養はグル・リンポチェを本尊とするもので、宝祚無窮、国土安泰、五穀豊穣、今年1年の皆さまの息災・神仏の御加護、疫病・地震・風水害からの守護を、釈迦牟尼仏とグル・リンポチェに祈念します。

さらに(春節という日ではありますが)故人への滅罪・浄化に大きな助力となる「寂静憤怒百尊の瑜伽」も、夜に別座で修法いたします。

今回も「記事購入」という形は取りませんが、サポートいただければ本日の供養に充てます。

今回もサポートいただいた方は、祈願主のお名前で供養用の特別な燈明(チューメー)を、朝まで仏前にて供養させていただきます。

薬師仏(中央)と七仏。ナムドゥルリン寺の曼荼羅より。撮影:気吹乃宮。

(2/2 12:00更新)
午後9時半から「新月の日」のツォク供養を伴う一連の儀軌を執り行ないました。11時半に無事満行しましたので、ご報告いたします。
「寂静憤怒百尊の瑜伽」の儀軌は二座、午前1時と午前4時半に修しました。
「薬師仏の儀軌」は午後3時~5時半に修法しました。
今回もサポートいただきましてありがとうございました。

「薬師仏の儀軌」はジャムグン・ミパム(1846–1912)が編纂された儀軌で、釈迦牟尼仏や薬師仏を含む八仏(上の写真)への供養・祈願や、薬師十二神将・四天王・梵天・財神などへの祈願も含まれている、大変優れたものです。

薬師仏は、日本では仏教伝来とほぼ同時の飛鳥時代から信仰されていて(主に天皇などの病気平癒)、さらに異文化交流が広がった時代、伝染病も侵入して流行しはじめたことも、薬師信仰が広まった一因とされます。

薬師仏は、東方にある瑠璃光浄土の主です。
西方にある阿弥陀浄土の信仰と共に、東方にある瑠璃光浄土も日本では盛んに信仰されていました。「浄瑠璃じょうるり」とは、この浄土の別名です。
薬師仏が仏陀として成仏される際の「誓願」が十二あり、これは日本でもチベットでも同じです。

仏教では煩悩は「病」とみなされていて、私たち輪廻の衆生は「病人」です。釈迦牟尼仏の別名に「薬王」がありますが、それは衆生の病を理解し、治療方法を示し、薬を処方してあげる医術の王だからです。そのため、釈迦牟尼仏として薬師仏が信仰されていた時代もあったようです。

仏陀の7つの浄土に祈願するこの儀軌は長い儀軌なので苦手意識があったのですが、今年は月1回、薬師仏の御縁日(チベット暦で八日)には修法しようと思います(次回は2月9日)。

寂静憤怒百尊の行は新月(浄化・滅罪の日)がふさわしいとされるため、今回は二座、修しました。二座目は、ミャンマーをはじめ世界の紛争で亡くなった方々が成仏できるよう、廻向しました。

燈明の供養も翌朝まで途切れさせることなく続け、サポートいただいた方々の御先祖様への追善廻向としました。

ツォク供養の前に、ミャンマーの現状のドキュメンタリーを観ていました。一般市民が軍に次々と殺害され、多くの死体が出てきました。村ごと焼き討ちされた映像もありました。1年前には銃を握ったこともない若者が、惨殺に立ち向かうため銃を手にして抵抗する姿もありました。そういうのを見ていたらとても胸が痛くなって、平和について深く考えてしまいました。

自分の行や祈りには、こういう人たちも必ず含まないといけないと思いまして、今回のツォク供養から少しやり方を換えることにしました。これからも試行錯誤しながら進めてまいります。

次回のツォク供養は、2月11日(祝)のグル・リンポチェの御縁日となります。
近づきましたらここ(note)で告知をいたしますので、よろしくお願い致します。皆さまも、どうか感染に気をつけてお過ごしください。



サポートは、気吹乃宮の御祭神および御本尊への御供物や供養に充てさせていただきます。またツォク供養や個別の祈願のときも、こちらをご利用ください。