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長く続くイベントとは?

てるてる坊主作家 万友美(まゆみ)です。

クリエーターとして初めて出て、そして今でも出続けている、クリマ(クリエーターズマーケット)。

クリマ公式サイト
https://www.creatorsmarket.com/

クリマに出店すると、ご近所ブースに必ずと言っていいほど「初めましてさん」が一人はいます。
長く続いているイベントで、いまなお、新たなクリエーターさんがどんどん来てるというのは、本当に凄いことです!
(2024年7月現在、クリマは25年、50回開催)

さて、そうしてご近所さんとおしゃべりしてて、私が「出展○年目なんです」と言うと、必ず聞かれるのが、
「クリマって昔からこんな大きなイベントなんですか?」ということ。

昨日の「どうしてそんなに長く続けられるの?」にも通じることですが、
クリマも「ずっと同じ形ではない」ことが継続につながっているのではと思います。

今回は、劇団や仕事で運営サイドも23年やっている目線から、
私が最初に出展した2001年6月vol.4からのクリマの変化を振り返り&考察します。

【増えたこと】
①開催日が日曜のみから土日に。
最初は日曜だけのイベントでした!
カレンダー通りのお休みのひとなら、土曜に準備できるというメリットがありますが、
経費・売上を1日で取り返さないといけない点は、運営サイドも出展側もデメリットだったりします。
特に遠方の方からすると、1日のイベントより2日以上のイベントの方が割が良いでしょうね。
日数多いと、天気のリスクも減ります。
(2日とも大雨!ということはあまりないと思うので)
土曜だけ・日曜だけという選択もできるので、出店できるひとの幅が広がったのでは?と思います。

②ポートメッセ3号館(の半分?)から、3&2号館に拡大。
出展者が増えて、会場が拡大しました!
vol.4は、募集ブース数が400ブースで、多分完売ではなかったと思います。
今は1日2,000ブースがあっという間に完売しちゃうんですもんねー。
会場を広くすると経費もかかりますが、ここまで「出たい」というひとが多いなら、拡大は正解ですね✨

③ブースの種類が増えた。
最初は一般ブースだけでした。
今はギャラリーブース、ライブペイント、ワークショップ、ミニブース、ビッグブースなど、ブース形態が色々と選べますね。
様々な需要に対応していく姿勢はすごいです!
私も一般→ギャラリー→一般&たまにミニ、と渡り歩いています。

④キッチンカーが当たり前になった&食品が販売できるようになった。
最初は食べ物が売っていた記憶はありません。
が、調べたらカフェが1〜2店、館内に出ていました。
外にキッチンカーが並んだのは2007年12月vol.17が初のようです。
(家にあるパンフレットを見まくった情報です)
キッチンカーの数もどんどん増えてて、どこも飛ぶように売れててすごい❗
出展者と共に来場者も増えた証拠ですね。
食べ物があると滞在時間が増えるので、キッチンカー導入も大成功だと思います✨

⑤子連れに優しくなった。
「赤ちゃんオアシス」と言われる休憩スペース、オムツ替えスペース、授乳スペース、ベビーカー預かりなど…
来場者も出展者も子連れが増えた影響か、子連れさんに対するサービスは急増しました!
子連れが増えたのは、私のように学生から出ていた層が結婚する年齢になったからかもしれません。

【減ったこと】
さて、増えたこともあれば、減ったこともあります。

⑥ステージがなくなった。
「ステージ…??」って思いますよね(笑)
はい、昔はなんと、ステージがありました!
5分とか10分とか時間で料金が決まっていて、音楽ステージや、ファッションショーもありました。
(これ、クリマ立ち上げメンバーにファッションの方がいたのが大きいかも)
ブースPRコーナーもあって、希望者は1分でブースをPRする時間ももらえました。
無くなった理由はハッキリとは知らないですが、ステージ近くのブースの方が(音響の問題で)商談しづらかった、という話は出ていました。
これは私が運営してるイベントでも同じ状況がありますが、私が運営してるところはステージがあった方が集客ができるので、今のところ大きなクレームにはなっていません。
(むしろ最近は、出店者もステージを楽しむ余裕があり、楽しんでくださっててありがたい)
クリマは「販売」に集中するようにしたのでしょうね。
それはそれで良いと思います!
調べたら2010年12月のvol.23までステージがありました。

⑦ブース賞がなくなった。
来場者の投票で決まる、ブースのディスプレイ大賞があり、優勝すると次のブース代が無料でした!
でも、出展側としても周りのブース見ながら「今回はあのブースじゃない!?」と予想するのが楽しかったです。
これは、ブースの数も種類も増えて、投票も集計も難しくなったんでしょうね。

⑧マッサージや占いが出展できなくなった。
一時の流行りもあり、マッサージや占いをやっているひとも出展申込をするようになりました。
が「つくるひとの祭典」というキャッチコピーだったのに、マッサージや占いは「つくるひと」ではないとの意見が出て、すぐに出展禁止になりました。
(救済措置で「癒しマーケット」というイベントが始まりましたが、集客が難しかったのか、すぐ終わってしまいました。)

私がザッと思い付くだけでも、増えたこと5つ+減ったこと3つと、常に変化しているクリマですが、変わっていないことが一つだけあります。

それは、審査制でなく先着順であるということ。

クリマ以外の大きなイベントは、審査があることがほとんどです。
クリマより先に始まっていたデザフェスももちろんそうですし、
私がこれまで出てきた他のイベントもほとんど審査がありました。

ところがクリマは、オリジナル品を作る人であれば先着で誰でも出展ができます。
もちろん、これによるリスクもあります。

・募集数が埋まってしまえば、どんな常連さんでも出展できない。
・全体の作品レベルが低くなる可能性がある。
・出展内容が偏る可能性がある。

それでもそれを貫き通しているのは、誰にでも出展のチャンスがあることで、出展にチャレンジして欲しい&クリエーターの登竜門になって欲しいという、主催側の意志を感じます。

また、早く申し込みさえすれば本当に出展できるので、出展者は早く告知ができるし、冒頭にも書いたように、当たり前に「初めましてさん」が入れます。
新しい出展者がいると新しい来場者も来て、それぞれがクリマ自体のファンになってくれることで、出展希望者と来場者の増加につながります。

私の「ライフワーク」としてやってる、てるてる坊主作家とは違って、
イベントは大きなお金が動くので「やめない」と言ったって、出展者と来場者が減ったら続けることは不可能です。
集客力があり続けていることは、本当に見習うポイントです!

審査制で長く続いているイベントももちろんありますが、それはそれで、ブレない部分があり、そこが集客に繋がっているから。

「大事なのは変わってくこと 変わらずにいること」
と槇原敬之さんも歌っているように、
時代に合わせる部分と、ブレない部分、どちらもあることが大事だと思います。

こちらのnoteは、ものづくりをするひと、運営側のひと、こどもがいるひと、ボランティア活動をしているひと。
何か私との共通点があるひとが、楽しく活動できるヒントになるような記事を書けたらいいなと思っています。
ご質問ありましたら、お気軽にお寄せください。できる限り記事で回答したいと思います。

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