自分で自分の正しさを決めつけることへの恐怖

人の話し声や車の音、自分の吐く息の音。
この世界は意外と騒がしい。
みなさんは外の世界の音が怖いと思いますか?


私は外の音が苦手だ。
それは小さい頃からで、ディズニーランドの入り口まで行きパレードの音で大号泣して帰るほど。
今でもバスの中で微かに聞こえる人の話し声で不本意にイライラしてしまい耳を塞ぎたくなる。
けれどライブへ行くことが大好きだし、イヤホンからは大音量で音楽を聴いているからそこんとこは匙加減で自分でも規定はよく分かっていない。
多分自分勝手で、自分の好きなものは良くて嫌いなものは絶対聞きたくないみたいなそんなちっぽけなものだと思う。

それでだ、外の音を耳に入れないようお出かけする時はイヤホンをしているのだが、ここ最近愛用しているイヤホンが壊れて右耳しか聞こえなくなってしまっていた。

左耳からは外の音が聞こえるが、右耳は塞がれているということは幾分私の心を乱さずにいられたから、金銭面も考えてなかなか新しいものを買うまではいかず生活していた。

しかし新しい職場が決まり電車通勤になることから片方が壊れたままのイヤホンでは心の乱れを防げないと思いイヤホンを新調した。

試しに出かける際それを付けてみるとノイキャンの性能が良く、音も良くてとても嬉しかった。

しかし、以前左耳だけ外音が聞こえている状態を数ヶ月過ごしていたからか両耳が塞がれることに少々違和感を覚えて、外音が聞こえる状態に慣れていたことに驚いた。

もし前のイヤホンが壊れず、両耳が塞がれた状態しか知らなかったら私は今までも外音を毛嫌いしどのようにして心が乱れているかも知らずにいたかもしれない、と思ったら自分の中の正しさはある意味無知としてとても怖いものなのかもしれないと思った。

イヤホンが壊れたから外の音を知れたし、新調したイヤホンの心地よさも知れた。

これをきっかけに、人間はやはり変化し続けるものなんだなと思ったから、これからは人間関係や自分自身の変化にも少し寛容になれるような気がした。

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