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昭和6年=1931年

昭和6年製の国産手回しミシンを手に入れました。
ALL LEADの単環ミシン、いわゆるチェーンステッチができるミシンです。

このタイプのミシンは上糸だけで下糸というものがなく、非常にシンプルな作りになっています。
英国や米国製のも多いんですが、オークションなどで高値まで競られる事があり、ちょっと二の足を踏んでいましたが、こちらの個体は送料込みでも激安と言って良いお値段で落札できました。

試験済証みたいです

こちらは昭和6年頃、今から約92年くらい前に作られた国産のミシンで、底部には検査証の名残が残ってました。
「本機は試験部において厳密なる試験を完了、機能優秀完全なる事を証す」
という文言で、信頼感は爆アゲです。

この手の古いミシン購入後によくあることですが、まず使い方がなかなかわかりませんw
ひとまず動作確認をしてみたところ、
・ハンドルはちゃんと回る
・ハンドルと針は連動する
・ケース下側にある糸を掬う機構も連動する
・ただ、動作が全体的にかなり重い
という状態。

ミシンの機能としては特に何の問題も無いようですが、サビと油の劣化によって動きが渋くなってしまってるようでした。
ということで、いつものカメラ修理と似たような手順で清掃&修理です。

ミシン底部のチェーンステッチを作る部分

できれば全バラシからの徹底清掃もしてみたかったんですが、ネジの固着でどーーーーやっても剥れなかった為、できる範囲での調整になりました。

結果、ハンドルと連動箇所もスムーズに抵抗なく動くようになり、結果的に

こちらは裏面の写真です

無事にチェーンステッチでの縫いができるようになりました。

色々な針や布の組み合わせで試して見ましたが、
・布…8号帆布、11号帆布
・糸…20番、10番、8番
・針…11番、16番
このあたりは無事使えました。

8号帆布は流石にブ厚過ぎて、3枚重ねが限界でしたが、11号帆布なら4枚までは確認できてます。

表側の縫い目はこんな具合です

縫い目の調整は底面のレバーで行いますが、基本は一番大きな間隔に設定して使おうと思います。

結構コンパクトで音も静か、チェーンステッチもキレイな形だったので、いっそチェーンになっている側が表に来るように使ってみるのも面白いかも。

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