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 Leotaxは愛すべきカメラ

国産コピーライカの一角、Leotaxはお気に入りカメラの一つなんですが、非常に残念なことに、時折ではありますが

おわかりいただけただろうか…
謎の光のようなものが 映り込んでいるのだが…

明るい場所で撮影した場合などに、上の2枚のように光の点のようなものが映り込んでしまうという症状が出るようになりました。

この症状は100%出るというものではなく、

こちらには映り込んでません

こんな感じで映り込むケースとそうでないケースがあるトラブルです。
再現性が乏しいという意味では非常に厄介な問題で、原因も特に心当たりとなるものがなかったのでしばらく放置しておりました。

で、先日久々に動作確認などをしていて
「ひょっとしてシャッター幕に穴でも空いてるのでは」
と思い、分解してシャッター幕の向こう側からLEDで照らしてチェックしてみたところ

赤丸で囲った部分が、今回穴が空いてるのを確認出来たポイントです

見事に針先程度のサイズの穴が空いてました。
写真に映り込んだ光の点の配置とはちょっと違うようでしたが、シャッターチャージ前の、いわば「通常フィルム感光面のすぐ前にある幕」で穴が見つかりました。

おそらくですが、明るい場所にカメラを持っていった際、レンズのフォーカスや周囲の環境などの条件が揃ったときに、この穴から漏れた光がフィルムに触れてしまったんだろうと思います。

念の為、外装を外してみました。

本来ならシャッター幕を交換して対応するべきなんでしょうが、残念ながらそれだけのガッツリ修理をする予算面での余裕がありません。

そこで、いつもやるような「プアマンズ(貧乏人の)」修理。

用意するのは
・木工用ボンド
・鉛筆
・ナイフ
・絵筆
の4つ。

まず鉛筆の芯を長めに露出するように削り、芯をナイフで粉末状になるよう削り、パウダー状の炭素粉末、俗名「ヤバい粉」を作ります。
続いて、このヤバい粉に木工用ボンドを垂らして、良く混ぜ合わせ「黒ボンド」を作ります。
続いて、絵筆を使って黒ボンドをシャッター幕に薄ーく塗布。
このとき、塗る厚みにムラがでず、かつ厚塗りにならないように薄く塗ります。
塗り終わったら乾燥させて、LEDライトを当てて穴が塞がっている事を確認して修理完了。

本来はこういう修理方法は「やってはならない修理」だろうと思います。
今回の結果、

かなり明るい場所での撮影テスト
順光の環境でのテスト
コントラストが強くなるであろう環境でのテスト
日陰での撮影テスト
逆光の環境でのテスト

いくつかテストになりそうな環境で撮影してみましたが、以前映り込んでいた光の点は映らなくなっています。
逆光になっても映り込みはなくなってましたので、おそらくトラブルは解消できてると思います。

あとフィルム1本くらい撮影してみて、問題がなければ無事に戦列復帰になる予定です。

やっぱり沈胴式のレンズが良く似合います

スローシャッターが相変わらず不調というか、
・1/15秒→ほぼ1/5秒
・1/10秒→ほぼ1/4秒
・1/5秒→ほぼ1/2秒
・1/2秒→ほぼ1秒
・1秒→ほぼ2秒
と言う具合で、ほぼ1段階オーバーになるような動作です。
ほぼ1/30秒より遅いシャッタースピードは使わないので、とりあえずこのまま使うことにしてます。

修理後1回目のテストはうまくいきましたので、今度はフィルムを変えて2回目のテストをする予定。
無事に故障者リストから脱すれば、またこのカメラは出番が増えることになると思います。

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