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ドフ巡りの成果

最近、近場のドフ巡り(※ハードオフ店舗のハシゴ)で、立て続けにジャンクのカゴから良いものを手に入れました。

まずはセコニックの露出計。

ジャンク棚で見つけたSekonic L-Ⅱ2

多分これは反射光式の露出計になると思います。
セレン電池を使ったもので、フィルムのISO感度を設定して、光の測定値から適正露出を算出するという、ごくごく一般的なもの。

ISO200に設定して、晴天の日向で測定すると、大体サニー16の水準と同じくらいです

普段、セコニックのスタジオデラックスを愛用していますが、スタデラでは光が強い場所では光量調整の板を差し込んで調整することになります。

こちらの品は、光量調整は測光部の蓋の開け締めだけで出来るので、非常に便利です。

減光用の蓋を開けるとこんな具合

あと、心配だった測定精度ですが、概ね問題なさそうです。
いつ頃作られたものなのか、調べてみたものの情報が見当たりませんでした。ただ、なにぶん古い機種なので、測光結果には多少のズレはあるかと思います。
※デジカメでちょっと確認してみた限りでは、大きなズレはなさそうでした。

続いて、初めて手に入れたメーカー、YASHICAのminister2という機種です。

YASHICA ministerⅡ ジャンク棚で見つけた直後の状態。割りとキレイです。

こちらは1962年頃に発売されたモデルで、還暦を迎えたカメラということになります。

レンジファインダー式で、ジャンク棚に転がっていたのを見て
「お、ヤシカだ。でも多分ヤシカエレクトロとかだろうなぁ、そしたら電池の問題もあるし、見送るか……あれ? エレクトロじゃない? 電池不使用な子なの? しかも露出計生きてる!? シャッターも生きてる!!? 巻き上げOK!?!? え? これどこの何がどうジャンクなの!?」
と驚いて、ちょっと迷いはしましたが買ってきました。

ジャンクに分類されてはいましたが、
・シャッター機構は無事
・露出調整ダイヤルはかなり硬くなっていた
・でも回せないことはない+シャッタースピードも変化あり(精度はとりあえずおいといて)
・ファインダー部分にカビ+汚れ
・レンズに軽度のカビと汚れ
・ファインダーの二重像の縦ズレ
・二重像自体は結構ハッキリ見える
・フィルム巻き上げ+チャージ+シャッター動作は問題なし
・フィルム室内にカビの痕跡
・モルトの劣化
という具合です。

そのままでもギリ「フィルム入れれば撮れる」という状況ではあります。

自宅に持って帰ってから、とりあえず軍艦部のトップカバーを取り外して見ます。

トップカバーを外した状態、上から

ファインダー部分は、ハーフミラー部分は触らないようにして、綿棒+レンズクリーナーで拭けるところは拭いてキレイにします。
どうやら表面に汚れが付着していただけなようで、軽い拭き掃除だけで、ファインダーはかなりクリアな状態になりました。

拭き掃除後のファインダー。二重像エリアもくっきり見えてます。

レンズも前玉部分はネジこみ式でしたので簡単に外せました。
前玉はとりあえず取り外して表裏共にレンズクリーナーで拭いてカビも除去。
後玉もシャッタースピードをバルブにして綿棒でクリーニング。

露出調整ダイヤルについては、可動部と思しき箇所に軽くエタノールを注して何度か動かす内に、スムーズに動くようになってくれました。
とりあえずグリスは無しで様子を見てみます。

そして二重像のズレですが、これはトップカバーを外さなくても調整ネジにアクセス出来るようです。
縦ズレ調整は、アクセサリーシューのカバーを外し、シュー自体を外すとネジにアクセスするための穴が用意されてました。

アクセサリシューの下の、縦長楕円の穴の奥に調整ネジがあります

横ズレ調整は、フィルムのASA感度調整ダイヤルの下、飾りネジを外して現れる穴の奥に調整ネジがあります。

横方向調整ネジは「JAPAN」のすぐ上の穴の奥です

とりあえず今回はトップカバーを外した状態で縦ズレを調整。
横ズレは生じていないようで、レンズの無限遠とファインダーの無限遠が合致していましたので、とりあえず手を付けないでおきます。

あとはファインダー部分とフィルム室の蓋部分で、劣化したモルトを除去して新しいものに更新します。
その後全体を拭き上げて修理完了。

トータルで1時間ちょいくらいの作業でした。

この記事を書いている時点ではまだテスト撮影中のフィルムを撮りきっていませんが、なんとなくイケそうな気がします。

露出計の測光結果が、実際よりも光が弱い、というような結果になりそうなので、実際の撮影時にはASA感度(ISO感度)を1段くらい調整する必要がありそうです。

が、これも運用というか、体感露出でなんとかなりそうですので、特に大きな問題ではないですね。

これだからドフ巡りはやめられないです。

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