アラタミフユ

MS(多発性硬化症)歴5年以上。 ゆっくりと、文章や詩のようなものを書いています。

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    好きな音楽を少しだけ感想文。プレイリストをつくったり。

最近の記事

【詩のようなもの】ファンタジー

これは老後の楽しみにとっておきます 話題の本についてあの人はそう言った 好みのジャンルを大切にする とても上手な断り方 相手を傷つけないように 夢の中ですら会わないように 覚えたての言葉を使いたいのは子供だけ? 真似る自分を恥ずかしいとは思わない 恋 とは 幻想 ですか 愛 とは 錯覚 ですか 私とあなたは 平行線 で満たされますか 答えがかえってくるわけでもないし 前のように きっと 紳士的に回避されるだけ それでも夜がきて ひとつの真理 言えることは “わ

    • 【詩のようなもの】なる

      いつも いつか パラレルワールドを願うのは奇妙なこと? 観光地でも行楽地でもない ふつうのばしょ 有名人でも芸能人でもない ふつうのひと 大切だった 記憶の中にあった 心の中にあった 思い出にあった 明かりのように それぞれが点滅している 連なっている 気づかない 星になったという人は多い 遠すぎるなんて苦情は言えない そういうものだよと示す人はいない 面影を見つけたという人は多い 微かすぎるなんて意見は言えない そういうことだよと示す人はいない ならないもの

      • 【詩のようなもの】こんな日は

        昨夜の風は家を殴るような強さで吹いた 近所のカラスの巣が気になった 飛ばされなかったみたいでお互いに良かったね 今日の午後は穏やかに歩いていられる 日差しはあたたかく 春の花の色に多いのが黄色なのか 見つけやすいのが黄色なのか レンギョウやクロッカスの花で嬉しくなる こんな日は 心に余裕があるということ 気分屋じゃないよ 思いつきで口にしないし 気持ちを雑に触れたりしない だけどこんな日は 稀で よても大切な日だから 会いたいなあ 憂える気持ちを棚に乗せて つぶや

        • 【詩のようなもの】curtain

          歪な時間にとらわれず ひたすらまっすぐに眠れた あの人の世界 わたしの世界 もちろん閉じている くらべない 夜に朝を 朝に夜を すきなだけ思う 現実と心の比喩には ありきたりが効く 扉なのか 窓なのか それとも やはり壁だろうか 質問の答えは出さないで カーテンの新調を見落とさないで

        【詩のようなもの】ファンタジー

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        記事

          【詩のようなもの】empathy

          ぐっと胸に迫るもの 気持ちを乗せ過ぎるイメージ 良いとか悪いとか 好きとか嫌いとか 並べるものではなくて 選ぶことでもなくて 苦しくてつらいけれど 思うほど喜びが見つかる どちらも 繰り返す混じり合う 感情移入

          【詩のようなもの】empathy

          【詩のようなもの】叶うなら

          流れを妨げないように 片隅で立ち止まる ふいに湧き起こる はじまりとおわりの感覚 こういうのはやめたいな 平日休みで街を歩いたら 居心地が悪くてすぐに部屋へ戻る 他人の視線を気にし過ぎる なにより 夢の中でも働くのはやめたい 誰も気にしてなんかいない みんな自分のことだけで精一杯 それが性質というのなら やめることから考える “自分らしく”をやめて願えば 無給の夢とさよならできるかな

          【詩のようなもの】叶うなら

          【詩のようなもの】sはさよならのs

          恋を失い ヒトは北国へ旅することがあるんだけど みんなは 愛を得て北国へ帰るんだね さよなら、のsを打ったら瞬時に say goodbye 予測入力するシステムは 情があるのかないのか わからない、でも さよなら またね 北帰行の白鳥たち

          【詩のようなもの】sはさよならのs

          【詩のようなもの】夢の中から

          夢の中から連れ帰った言葉 忘れないように かたちをつくる いくつか あつめてかさねて 夢の中から連れ帰った音楽 うろ覚え でもきょうだけのプレイリスト完成 ありがとう 昭和あたりの歌姫様 それから いまは どこ それから 誰かは 何か たちすくむ これも 夢 なのかと ふわふわの めまいは 横になってて 立ちくらみとは 不思議 終わらない 矛盾 自 問 自答す る

          【詩のようなもの】夢の中から

          【詩のようなもの】呼ぶのなら

          名前をつけるのは “何か”のままでは不安だから 名前を呼ぶのは “何か”が在ると安心するから それは きれいで はかない何か ときには どこかのばしょの たくさんのひとの 心を よくもわるくも うごかす何か いまは呼ぶ 花 いまだけ呼ぶのなら 桜の花

          【詩のようなもの】呼ぶのなら

          【詩のようなもの】夜と夢のあいだ

          よそいきの顔 装うのもまた じぶんのひとつの生態 嘘吐きが前提 本当は 嬉しくも悲しくもないのかもしれない “同じこと考えてた” “気が合うね” どこにでも行けた時間は過ぎて どこにも行けない現実の隣にいる 駅に辿り着けない あの街へは二度と行けない そんな夢を繰り返し見た 今夜は 真っ暗なままで 黒のままで いっそのこと 闇の中で目を凝らしたままで

          【詩のようなもの】夜と夢のあいだ

          【詩のようなもの】メロウ

          とうの昔に枯れ果てた 咲き乱れた小道を記憶のままに歩いて 悲しみと馴れ合いは置いていけないんだ 自分のことを棚に上げて老いていく人たち 行き先は同じだと思い起こす訃報 そもそも暇なんでしょう 甘い甘い ちょうど良いものだけで生きていたい 加湿器の霧が揺れて回って昇っていく 何が出来たか 運命は何処にあったか 目眩と頭痛を感知しながら夜は送られていく

          【詩のようなもの】メロウ

          【詩のようなもの】ヒビ

          交差点 ぶつからずに歩く 時間を 止めても 進めても 場所を 探しても 求めても みんな どこかに ヒビが入った ガラス玉みたいで それはそれ 良し悪しは 無し 漢字にしてみる “罅” 素敵なほど 難しい 忘れたいほど 虚しい 上昇すれば救済があるとは限らない 落ちれば終焉を迎えるとは限らないように 知ることもなく失われていく

          【詩のようなもの】ヒビ

          【詩のようなもの】1013hPa

          タイムパフォーマンス そんなに生き急いで 何処へ向かうんだろう 何を得るんだろう “わかったつもり”は暴かれる 想定不可能と誤魔化しは紙一重 10秒後 10分後 10年後の 答えをどうか教えて欲しい 見ても聞いても心が揺れて 泣いた後に頭痛がやって来る “普通”は痛くならないと言われ 探しものリストから“健康”を削除 前を向いて 共感を試みたものの 気持ちは後ずさるばかりで これは いつもの 動揺なのか 季節性の 鬱病なのか 1013hPaの 気象病なのか 菓子のラ

          【詩のようなもの】1013hPa

          【詩のようなもの】うっすらと

          ネットワークの中 ブックレットの中 出会った歌詞たち 読んで覚えて メロディに乗せて歌ったとしても 時が経てば 記憶 は  … 自覚なしの捏造でも構わない うっすらと残る それを頼りに歌うから ──人との出会いも少し似ている 「忘れないで」 …願いと約束を込めた時間があった 「久しぶり」 …良い印象を集め 平静を装って 「「それではまた」」 美しくて寂しい同調の挨拶を交わし そっと …そっと離れていく

          【詩のようなもの】うっすらと

          【詩のようなもの】vanishing point

          ずっと先 ずっと向こう あの消失点の先 足元の2本の直線は 出会って重なり合うと思っていた どうでもいいよそんなの ある人は言う 今のまま 離れたまま 変わらないまま 辿り着けはしない蜃気楼が懐かしくて 虚しさから逃げる妄想だと 見失う点の向こうから ドッペルゲンガーがこちらを見ているんだ 誰かが言う それはね 絶望と希望の果て ときには呼応する 深淵とも呼ぶんだよ

          【詩のようなもの】vanishing point

          【詩のようなもの】link

          容易く予測しないで 殆ど はずれているから 好きな菓子の包装 いつも上手く開けられず 1枚目は割れるのがデフォルト TRADをTIREDに見間違い そうだよ疲れているんだよ 言葉を抜いたTECHNO MUSICで逃避しても 頭痛に悩まされるくらいにね 楽だけど結び付けないで 逆も斜め上もあるから 雨が降れば悲しみが増す? 嘘のように雨が止み やるせない気持ちのまま青空の下を歩いていくのと 喧騒の中で孤独の重さを感じるのは“よくある事”で説明は終わり? 分かりやすさで

          【詩のようなもの】link