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ジョン・レノン単独 おとぎばなし花里

「交際経験の無い2人です」

もう何年も、客席に告げ続けて来た漫才冒頭の文言

その己の文言に縛られて

いつからか

彼は、交際を避けて生きるようになってしまった

交際してしまうと笑ってもらえなくなる

そんな訳は無いのだが
僅かでも光る商品価値にしがみつく

自分が作り上げた自分に抗う事が出来なくなってしまう

悲しい芸人の性だ


そして、今日もまた、女性を知らない事を逆手にとり、皆様に笑って頂き舞台を降りる


舞台を降りた彼に声をかけるのは容易では無い

瞬く間にヘッドホンで音楽を聴き自分の世界に入ってしまうからだ

「大体Imagineですね」

馬鹿なふりして何を聴いているのか聞けば彼はいつだってそう答える

love & peace

ジョン・レノンから学んだそうだ

「僕は、loveではジョンの思いに答えられません、だからその分peaceを大切にしたいんです」

舞台の僕を観て平和を感じてもらいたい、それが彼の願いだ

"うけるかどうかではなく平和を感じてもらえるかどうか"

彼独自の価値判断基準がある

世界を平和にしたい

その思いが溢れた彼が、配信という手段を選ぶのは

実に自然な事のように感じる


ジョン・レノン単独

2021年 3月31日

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