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持ち寄りパーティーに 何を持っていこうかな?

持ち寄りパーティーの機会が一番多かったのは、ボストンにいた時。いわゆる「ポットラックパーティ」ってやつですね。
日本人の友達同士で開催することもあったし、多国籍な場合もあった。

多国籍なポットラックパーティーの場合は、日本人の「家庭料理」の多彩さに改めて感嘆した。海苔巻きや手毬寿司などの、お米料理もあれば、鶏のから揚げや卵焼きなどの、おかずっぽいものを作る人もいる。焼きそばもあった。(パスタを茹でる時に重曹を加えると、中華そばっぽくなる、というライフハックがあり、その技を使った焼きそばを、毎回作ってくれる人がいた。)みんなが「他の人とかぶらないように」を意識して、何を作るか考えるところが、日本人っぽいのかもしれないなぁ、と思った。
中国出身の方たちは、ほとんどみんな「水餃子」で、それぞれの家庭の異なる味の水餃子を食べ比べできてすごく楽しかった。たぶん、皮から手作りなんだと思う。皮の触感も、餃子の大きさも、ゆで加減も、もちろん中身も、ぜーんぶ違う。ただまぁ、とにかく水餃子率が高かった。そして、現地の人たちは、焼き菓子かパンが多くて、ランチパーティーなのに甘いもの率が高くなりがちだった。そういう多国籍っぷりは、本当に面白かった。

日本の友達同士でホームパーティーをする時も、持ち寄りが多かったのは、日本みたいに気の利いたお惣菜が手軽に売っている訳じゃない、というのが、一番の理由だと思う。特に、お互いに子どもがいる場合は、大抵が持ち寄りのパーティーで。しかも、車で移動する人がほとんどだから、大きなお皿に料理を盛り付けて、そのまま持ってきてくれる人も多かった。
およそ、持ち寄りに向かないようなものも、何でも作ったなぁ。その日食べるためのお料理を持ち寄るだけではなく、日本と同様の食材が充分に手に入らない環境で、どんな風に料理の工夫をしているのか、という知恵を持ち寄る場でもあったと思う。

日本に帰国してからも、時折、持ち寄りのパーティーの場面がある。あんまり多くないけどね。日本にいれば、ピザとかお寿司とか、出前で頼めば済んでしまうし、焼き鳥とかコロッケとか、みんなの大好きなお惣菜も、どこででも買える。それでも、持ち寄りのパーティーって、なんか、好きだな。それぞれ、何が良いかと考えて持ってきてくれるもののあれこれが、楽しい。別に必ずしも作る必要はない。お店で、色々考えて選んできてくれるだけで、「持ってきてくれた人」を感じられるなぁと思う。

自分で持って行く時は、「食べやすさ」と、「1つ当たりの量が多すぎない」ことを意識するかな。あと、冷めてもおいしいもの。持ち運んでも崩れたりしないもの。

ボストンから帰国してしばらくは、1つずつラップでくるんだ手毬寿司(具はお刺身ではなくて錦糸卵や鮭フレークなど)が、マイブームだった。コロナの前までは、ケークサレ(塩味のパウンドケーキ。ベーコンとかチーズが入ってる。)を何度か焼いたなぁ。
この夏は暑すぎるので、持ち寄りパーティーに手作りを持って行くことはあきらめたけれど、その時には「ちょっと目先の変わった珍しいもの」を探すのが楽しかった。

何か楽しいことをしよう、と言う時に、食べ物を持ち寄るって言うのは、みんなが場づくりに参加している感じがするから、好きなんだと思う。何が正解、とかじゃなくて、1人1人が、何を持っていけば、みんなが楽しめるかなぁ、って考えて選んだ気持ちが、その場に集まる感じが、とても好きだ。





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