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『あらしのよるに』という舞台を観に行った

お芝居を観に行きました。
子どもたちも観ることを想定した舞台です。

「子ども向け」と言わないで、ちょっとまどろっこしい言い方をしたのは、子どもだけではなくて、大人の来場もとても多くて、「子どもも」「大人も」どちらも、それぞれに充分楽しめたなぁ、と思ったからです。

子どもが楽しめるコンテンツというのは、言葉を伝わりやすくしたり、物語をシンプルにしたり、激しすぎる表現については配慮しているだけで、当然ながら、子ども向けに手抜きをしている訳ではない。(むしろ、子ども向けだからこそ、いつもとは違う意味での真摯さが問われる場合もあります。だから、大人も存分に楽しめるんですよね。
ちょっとメッセージ性の高いものだとしても、そのメッセージをどれくらい受け取るのかは、観る人に委ねられています。子どもは子どもなりに感じるものがあり、大人は大人として気づくことがある。同じものを大人になってから観た時に、子どもの時と全然見え方が違うかもしれない。それもいいですね。

今日観たお芝居は、子どもたちも大勢観に来ることを想定して、随所に工夫がありました。子どもたちに笑ってもらいたい、と思って挿入された場面で、ねらい通りに、わぁっと、子どもらしい笑い声が聴こえるのも楽しいところ。

誰かが笑っている声とか、笑っている姿を見ていると、こちらもつられて笑ってしまいます。特に子どもたちの笑い声は、そういうチカラを持っているんですよね。舞台を見て笑う子どもたちの声を聴いていると、それだけで楽しい気持ちになります。

舞台はナマモノだから、お客さんも一緒に場の空気を作り、お芝居の世界観を創る、と聴いたことがあります。そういう意味では、「子どもも楽しめるお芝居」は「子どもも場づくりに参加するお芝居」でもあるのかもしれません。

大人も、子どもも、同じ場を共有し、楽しさを共有している。なんだか、とても、いい時間でした。


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