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再就職した女性の活躍事例 | 佐久間特殊鋼株式会社

この記事では、他県で再就職し、活躍されている女性の事例紹介をしています。さまざまな境遇から、どのように壁を乗り越えて再就職したのかや、再就職してどのような変化があったのか、現在どのような形で活躍されているかなどを、再就職・キャリアアップを考える時の参考にしていただければと思います。


佐久間特殊鋼株式会社は国内6拠点、海外5拠点に展開する1951年創立の特殊鋼販売専門商社です。
社員数185人、年商599億円 材料を卸すだけでなく、メーカー様、お客様と共に、お客様の製品開発段階から材料の提案や加工方法の検討にかかわっています。


基本情報


  • お名前:森 陽登美 さん

  • 職種・役職:総務企画グループ総務チーム長

  • 企業名:佐久間特殊鋼株式会社

  • 住所:名古屋市緑区浦里5-250

  • 業種:卸売業(特殊鋼材料等の販売・供給)

  • URL:https://www.sakuma-ss.co.jp/


Q. 再就職のきっかけを教えてください


もともとずっと働いていたいという志向でした。妊娠した当時、今では考えられないですが、「当社で産休、育休をとった前例がないしその期間の代用要員も確保できないので…」といわれて無理を通して続けるのは難しいと思い退職しました。両親がリタイアし、子どもの面倒をみてもらえることになった為、子どもが4歳の時に求職活動を開始しました。

Q. 再就職前はどのようなことが不安でしたか?また実際就職してどうでしたか?不安をどのように乗り越えましたか?


子どものお迎えなど時間を気にして働くことが心の負担になる気がして、なかなか踏み切れませんでした。幼稚園から帰ってからの子どもを自宅で両親が見てくれることになり安心して働くことができました。

Q. どのように就職活動を行いましたか?


新聞や求人雑誌をみて応募しました。一旦出産で仕事を辞めてから現在の職場に就職するまでに2社を経由しています。1社目はやりたい仕事でしたが、時間外労働が多く、家庭と両立できず残念でしたが1年ほどで退職しました。もう一社短期間の契約社員をへて現在の会社に正社員として入社しました。20社以上に履歴書を送りましたが、当時は子どもを持つ女性にとって正社員はかなり狭き門だったと記憶しています。

Q. 現在どのような仕事をされていますか?


総務チームでチーム長をしています。総務チームでは備品の発注、ビザの取得や海外出張の手配、車両管理や保険など日常のこまごまとしたことや、契約書の内容チェック、コンプライアンスに対応した就業規則見直しや労使協定。建物設備の保全、社員の健康管理、福利厚生制度の提案など多岐にわたる業務を4人でまわしています。

Q. どのように仕事とプライベートを両立されていますか?


子どもが小学校4年生までは両親の手を借りていましたが、以後は両親の力は借りずに、平日は仕事、家事は週末にまとめて、休日には子供との時間というように区別していました。
ウィークデーは、残業も多かったです。子どもも一人留守番に慣れており特に苦にしていないようでした。
私は基本内勤なので、困ったことがあればいつでも携帯で親に連絡がとれるし、何かあれば車で15分程度で帰宅できる職場との距離というのもよかったと思います。

休日は、一週間分の家事をまとめてしたいところですが、昼は子どもを優先させて家事は夜間にまとめてしていました。
子どもの部活の応援に欠かさずに通い、他のご父兄とのコミュニケーションに努め、普段の子どもの様子を聞いたり、平日に自分の手がまわらないことをお願いしたりしました。
休日にできる部活の付き添い、お茶の世話や、子供たちの送迎は積極的に引き受けました。

食事は週末に1週間分下ごしらえしておき、毎日は子供でも簡単に仕上げをして食べられるようにしていました。
洗濯は夜 洗濯機をまわして、部屋干しで、掃除は気になった時に気になったところだけをと。
両立のコツは家事完璧を目指さないことです。

子育てが終わってからは、自分の時間もできて、ゴルフや旅行を楽しんでいます。

Q. どのようなとき、どのようなことに再就職してよかったと思いますか?


仕事を続けていることで得られている家庭以外の居場所や人間関係、社会的立場によって、アイデンティティーが保たれていること、また自分で使える安定した収入があること、これらのことは仕事を続けていて本当に良かった、と思うことです。
子どもが自立したり、主人のリタイアした今、まさに実感していることです。

再就職を目指している女性にメッセージをお願いします!


いずれ子どもは巣立ちます。一時は家事育児との両立を負担に感じたり、ストレスを感じることもあると思いますが、一人の人間として社会の中に自分の立場を持つことは生涯にわたって意味のあることだと思います。

会社からのメッセージ


日本は男性の年間総労働時間と女性の家事育児従事時間が世界一長く、女性の睡眠時間は世界一短い国という統計があります。労働生産性を高め、出来るだけ生活に使える時間を増やし、男性も家事・育児に関わり、家族とゆっくり食事をし、趣味を楽しみ教養を磨く。
このようなメリハリのついた働き方を実践できる会社を目指しています。

当社では男女の隔てなく平等に働いています。
女性社員も転勤がありますし、営業やクレーンやフォークリフトを操作し、鋼材の積み込みをする部署でも女性が働いています。女性の執行役員もいましたし、管理職にも女性がついています。女性も国内外に出張もあります。

労働人口が減少するなか、女性と高齢者の活躍は企業にとって必要不可欠です。同じ会社で働く仲間として、ジェンダーフリーで活躍してもらえる方を企業は求めています。家事育児を男女の別なくシェアできるよう、当社では年間総労働時間の削減を目標にかかげて家庭と仕事の両立を目指しています。女性もグローバルに活躍してもらえる方を求めています。