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コルクラボマンガ専科に入る前の私

 

毎日の仕事に嫌気がさしてきた


 今から1年、いや2年前…2019年末、何かしたい。そうだ、マンガが描きたい。自分のマンガが。そう思いながら2020年もずるずると変わらぬ毎日を右から左へ押しやっていた。

 描きたいとはいっても、何が描きたいかとか、そういうものはなかった。
ただ、今の毎日は子どもに食べさせ、食べさせるために仕事をする、部屋が散らかるから片付けて、着た服が洗濯機の前で山積みになるから洗う。それの繰り返しで、いつからだったかもう覚えもないけど、ずっと何もおもしろくないし、ときめかないし、家族旅行もお付き合いなの。
 そりゃ子どもはかわいいんだけどさ、でもそれってあたりまえのことだし。そんなことより今この目の前の仕事。
これをやっつけるのに、どうしてこんなに辛いのか。

 今の仕事はもう20年もやってるんだけど、そんなに自分が成長したとは思えない。それなりに一生懸命昨日より今日は良くしようと努力はしてきた。気持ちだけは。仕事がずっといただけていたこと、本当にありがたい。
 でも、いただいた仕事を消化しているだけではダメだったんだ。
 仕事とは別に、自分のしたいことを時間を作ってでもしてこなければいけなかった。そうしないと、結局気持ちが保てないんだって。
 そう思いながら2020年もみそかを迎えてしまった。そしてついに2021年が明けた頃、仕事にどうしても手がつけられなくなって、しばらく休ませてもらうことにした。2ヶ月?4ヶ月?いや半年は休むつもりだった。


twitterでみかけたコルクラボというタグ

 はっきりいって、わたしはもうかれこれ十数年、世間の流れというものからすっかり離れていた。twitterのアカウントをもっていたものの、何も発信も収集もしていなかった。タイムラインとかいう、文字情報がどんどん大河の水のように流れていってしまうものを目で追えるほどの動体視力もすでにない。ただ頭が痛いだけだ。

当時の心境を描いたマンガ


 そんな中で#仕事探しはスタンバイというタグに行き着いた。4p描くだけで毎週20万円の賞金が出るという。すごいマンガ賞が今はあるんだな。
 これも縁だとさっそく応募した。4月から8作くらいは描いた。
 まあさっぱりカスらなかった。
 グランプリは何万ものいいねがつき、あるときはTwitterをはじめたばかりの方が1作目で大バズりしたりして、佐渡島さんが「これだからTwitterはすごい!」なんてつぶやいたりして。その言葉に凹んだわ。
 さておき、途中から毎週出せばもらえる「継続は力なり賞」というのもついて、それにはなんとか入り、のちにごとう先生とお話できた。


1ヶ月かけて毎週直し継続賞をもらったマンガ
東西先生にもほめられた!
今見ると、もうちょっと直せそうだな。


いよいよコルクラボマンガ専科へ


 さて、そこから今度はコルクラボマンガ専科というタグにたどりついた。検索したら、時が来れば受講生を募集するという。なんとなく、まあ一応、メールを登録して、募集の際には通知してもらうことにした。

 それまでは、なんとなく自分が少しでも気になることを少しでもやってみようと、ちまちまやっていた。昔好きだったものを思い出してみたり。風景スケッチを描いてみたり。
 似顔絵の勉強もいいなと思って目についた講座の説明会zoomに参加したら受講料が半年で50万円!だという。
 これを聞いたおかげで、この後10月に募集がはじまるコルクラボマンガ専科は決して、お高すぎるということはないと思えたのかもしれない…。

娘の似顔絵


 コルクラボマンガ専科はTwitterに自作のマンガを3作以上投稿したら抽選で入れるということだったが、ここでスタンバイで描き溜めたマンガが役に立った。なにせそれ以外にないので。
 落選したらあと半年何をすればいいのだろうと心配したが、ありがたくも滑り込むことができた。

 今の私は描きたいものはない。
 だから、描けと言われたら、多分嫌だと言わず描くと思う。
 受講後、私に何が残っているかわからない。何を残したいかもわからない。思考力が鈍ってるのか、加齢のせいか、もともと頭に何も入ってなかったのか、全部かもしれないけど。
 何かみつけたいと思って。
 というか、ときめきをみつけるリハビリだと思っている。
 それくらい、まあわりと長い間死んでないだけで生きてきた。


 これが、コルクラボマンガ専科に入る前の私です。よろしくおねがいします。

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