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【500】安堵


意外にも初めての海外旅行は2015年10月だった。正確に言えば幼少の頃や学生時代も海外に渡航したことはある。「自分でお金を出して」海外旅行にいく経験を買ったのは先述したころが初めてだった。
選んだ先はダナン。当時、リゾート開発が進み観光に力を入れ始めた頃に訪れた。なぜダナンを選んだかはとうの昔に忘れてしまったけれども、発展途上国の割に全てが小綺麗だった事が記憶に残っている。
その時選んだホテルはプルマン。とにかく韓国人たちが多く、ベトナム戦争の名残のようなものを感じる。そして悪党の巣窟だったことを知るのは泊まってかなり経っだ後だった。
初めての海外旅行は胸が躍った。それはまるで答え合わせに似た感覚で、「いいな」「素敵だな」と自分が抱いたポジティブな感情は本当にそうなのかを知りにいく。外に出るのに内面に向き合う。そういった感覚に近いものがある。
最終日の送迎バスの中で、わたしは手を振るホテルスタッフを見て涙を流していた。この涙の理由は安堵だ。自分の直感は正しかった、これからも自分を信じて大丈夫だ。さみしさ、嬉しさでない涙を初めて流したこの日をわたしは永遠に覚えてるんだろうな。

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