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吹き替えよりも字幕で

夜にしがみついて 朝で溶かして
何かを引きずって それも忘れて
だけどまだ苦くて すごく苦くて
結局こうやって何か待ってる


クリープハイプのナイトオンザプラネット

私にとって1番思い出深い曲だ

これは夏の話
友達と2人で遊んでいた
2人とも見た目は完全に地雷系
そんな時、友達が言った

「あのさ!ずっと気になってた古着屋行こうよ!」

私は否定した。
古着屋に入れるような見た目ではなかったから。
友達は強引に私の手を引いて古着屋に入った。

周りの視線が気になる。

そんななか話かけてくれた店員がいた

目に掛かっている前髪
花の刺繍が入ったベージュのシャツ
色の濃い使い込んだジーパン
革靴

私は恋に落ちた 一目惚れだった

彼は出勤1日目

今考えてみると初出勤で緊張していたみたいだ

ずっと敬語で話しかけてくる彼

彼は私の3つ年上だった

彼に一目惚れしてから古着屋に通った

服の系統も変えた

連絡先を交換した

差し入れを持っていった

好きな音楽の話をした

その時出てきたのがクリープハイプ

俺、クリープめっちゃ好きなんだよね

え!私も聴くよ!クリープハイプ

俺のおすすめはね

ナイトオンザプラネット

かえるの唄

NE-TAXI

左耳


そう彼は答えた

私は全て聴いた。繰り返しずっと。

幸せだった。彼の好きな音楽に包まれて。

一緒にご飯も食べに行った。

友達に紹介されたこともあった。

そんな時だった。


彼の友達から急に連絡がきた。

お前○○(彼)のこと好きなん?

そうだよ

やめとけ、てかやめて

なんで?

年下興味無いし、お前は無理

え、なんで、?

お前は120%無理


そう言われ、私は彼を諦めてしまった

言葉を真に受けて心が傷ついた


そこから彼と連絡を取ることは無くなった

その時聴いたのもクリープハイプ

ナイトオンザプラネット

歌詞に大号泣した

彼のインスタのプロフィールに書いてあった言葉

「吹き替えよりも字幕で」


その彼とは最近幕張メッセで会った

たまたまクリープハイプのライブに来ていて

たまたま会えた

古着屋以外で話すのは久しぶりで

なぜか心が不思議な気持ちになった

どこか懐かしくてどこか寂しくて


幕張メッセでのライブ中

私は泣いた

彼が同じ会場にいるのだと考えると

涙が止まらなかった

あの時は楽しく幸せな気持ちで
聴いていたクリープハイプ

それが今は彼との思い出
少し寂しくクリープハイプ

私は人生でクリープハイプを
この2つの聴き方で聴けて

すごく幸せです


ありがとう

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