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一縷の望みをかけて

AYA世代息子のALL闘病日記⑧

ブログの見出しにも使っているAYA世代という言葉。

実は最近私も知った言葉でして、今回いろんな情報を集めているうちに「AYA世代のがん」というハッシュタグがつくほど若い世代のがんが注目されているのだと知りました。

なので、少しシェアしておきます。

AYA世代とは、

Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとったもので、主に思春期、15歳から39歳までの世代のことを言います。

主にがん医療の世界で使われている言葉らしく、

大人と違って、成長・発達段階で発症するがんに対する若者の治療は、身体的な影響(がんそのものだけでなく、治療に伴う生殖機能への影響や合併症など)、就労、恋愛、結婚、出産などのライフイベントが、突然の入院などにより難しくなるため、精神的、身体的、経済的困難を抱えている患者も多いとあります。

まさにうちもそうです。

就職してやっと1年が経過して仕事も少しずつ楽しくなってきた矢先。

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好きな車も買ったし、先月はバイクも買ったばかりで支払いもてんこ盛りです。

通常なら、就職するなりあちこちからお声がかかり、コンパにも駆り出されていろんな出逢いが待っていたはず。

コロナ禍で全く楽しい出逢いの場もないままに、もうすぐ落ち着くかなーと思っているうちに籠の鳥となってしまいました。

私が気になったのは、

息子はこれから抗がん剤を大量に使うのに、精子はダメージを受けるのではないか?息子は将来赤ちゃんをつくることが出来るのだろうか?ということ。

これについてはリケジョ医も話の最後に振ろうと思っていたとの事で、

やはり治療によっては造精機能がダメージを受けること、骨髄移植になればまず妊孕力はなくなることを話されました。

なので、精子の凍結保存を望むのであれば、近医の採精(精子採取)が出来る施設を紹介するので明日の午前中にでも行ってみて、という提案がありました。

近年では、AYA世代のがんの治療前に妊娠の可能性を残すために女性であれば、胚(受精卵)や卵子(受精前の卵=未受精卵)、卵巣組織、男性であれば、精子を凍結する方法をとると書かれています。

厚生労働省は2021年度政府予算案で、小児・若年がん患者らが将来的に子どもを持つ選択肢を残せるようにするため、精子や卵子などを凍結保存する施術費用を助成する制度の新設に11億円を充てたとしていますが、

少子化打開策の政策として一部助成金はあれど、受精卵や卵子、精子の凍結保存は自費になります。

男性の自慰行為による精子採取はまだ卵子や受精卵の採取ほど困難ではありませんが、採取からの凍結保存代、保管料、維持費諸々も含めて考えると金額も安くはないため躊躇したり、諦めたりする若者も多いと思います。

今回、息子が採精に行くにあたり必要な金額は初回3万円と言われました。

その後は3ヶ月後に更新手続き。さらにその後は半年毎の凍結保存期間の延長申し出に3.5万円が毎回かかるとのこと。

これを何年、何回繰り返すことやら。

息子の明るい未来といずれ新しい家族をつくるための一縷の望み…とは言え、なかなかの投資金額となります。

頭の中で「お金は大事だよー」ってアヒルが歌ってるー(笑)

しかも息子は、こんな話し聴いて「そんな気分にはなれん」と苦笑い。

「そりゃ、そうだよねーー」って一同大きくうなづいたりして.°(ಗдಗ。)°.

だけど、元気になった時に「あの時採っておけばよかった」って後悔しなくていいように、「がんばって!」って言うのもおかしいけど、「なんとかやってくれん?」

みたいなことになって、みんなで苦笑しました。

ステロイド剤を使った寛解導入療法は採精ができ次第、早速始めるとのことです。

さて、明朝採精出来るでしょうか。

次回に続きます。




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