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告知

AYA世代息子のALL闘病日記③

リケジョ感漂う若き女医さんから早々に告げられた病名は

急性白血病。


この単語を聞いた時、一瞬自分の中で血の気が引くのがわかりました。

私も病院で仕事していて経験があるのですが、

患者さんのご家族への病状説明の時、告知を受けたご家族が気分が悪くなりしばらくベッドで休んでいただくことがあります。

何の心の準備もなしに「白血病」とか「がん」ってきいたら失神しそうになってもおかしくないよな…ってDrの話しを聞きながら頭の片隅のもうひとりの私が冷静につぶやいてた。

息子も唖然としていて、

「いや、え?、あの、池江選手と同じってこと?」ってポツリ。

Drからは白血病の型にもいろいろあるのでどの型なのかをはっきりさせるために骨髄検査で確定していく必要があること。

95%の確率で急性白血病。

白血病の型が分かり次第治療方針が決まること。

白血病は血液の病気なので血流に乗って諸臓器に影響が出ていないかをCTで確認することなどが話されました。

一旦診察室を出てオーダーされた検査をして回るのに時間がかかり疲れましたが、

幸い内臓は問題無さそう。

ただ、

先週の血液検査結果と今日のデータを比較すると白血病を表す数値が倍以上に増えていることから、急性のもので、今日、明日に動けなくなることも予想されるため、できれば家族がそばについておいてほしいと。

本人が、なまじ体力があるためか、数値にしては見た目が元気そうに見えるため、今すぐ入院まではしなくてもよいが、祝日明けには入院する必要があること。

若い分、早く治療をする必要があること、まずは1ヶ月の入院で副作用や効果をみて、その後の経過をみながら半年〜1年と長い治療になるだろうとのこと。

そこまで聞いて、息子は、「仕事をしたい。仕事しながら治療は出来ないのか?」と問いましたが、

それについては、「体調が悪くなって比較的早めに血液内科にたどり着いてくれた。まだ体力があるうちに始める治療とヘロヘロに体力がなくなってから始める治療では効きが全然違う。若くて余力があるからこそ徹底的に悪い細胞を叩きたい。腰を据えて治療に専念してもらうことが必要。また消防士として社会復帰することを目標に治療をしていこう」と話されました。

息子の「死ぬこともあるってことですか?」という問いには息子の目をまっすぐ見て「ゼロではありません。ただ、そうならないように万全の注意を払って治療していきます。」との答えでした。

その答えを聴いて息子も私もギュッと胸が締め付けられる感じがしたかな。

あーーー。

95%って。

なんだかなー。

まさかの。

こんなことがまさか、自分の身に、自分たちの家族に起こるなんて。

命が関わる告知をする側には仕事柄何度も同席したことあるけど、

される側としてはちょっとね。

ナニ?これ、今一体ナニが起こってるの?

なんで?

なんで、こた(息子の呼び名)なん?

この状況をどう捉えればいいん?

病気や障害には何らかの意味があるって私、事あるごとにセッションでクライアントさんに伝えてきたけど、

これにはどんな意味があるん?

どう解釈したらいいワケ?

ここから私たちは何を学べばいいの?

何の学び???

って頭の中がめっちゃグルグルグルグル〜ってなりながらDrの話しが終わり、診察室を出ました。


息子はそのまま骨髄検査へ。

骨髄検査は腰骨から骨髄液を採取して調べる検査ですが、なにせ痛いというウワサ。

しかもリケジョ医は「初回なので特に痛いと思いますが、頑張って!さっさと終わらせますから。」と力強く言ってた。

初回が一番痛い理由をなんか説明してくれたけど、もう、よう頭がついていかんかったわ。

『さっさと終わらせます!』って言える医療関係者に腕が悪い人は居ないよなって思いながら、「お願いします」って頭下げました。

骨髄検査のために処置室へ入っていった息子。

採取にかかる時間は10分程度だけどその後の圧迫止血に30分ほどかかるということで、その間、夫を始め関係各所に連絡をしました。

急な入院と休職依頼、その他息子加入している保険内容の確認、今後のこと等々直ぐにやらんといけんことって何だっけ?

こんな時って何からやればいいの?ってすぐにイメージ出来ず。

しかも朝から食べるタイミングを逃していて、すでに15時過ぎ。低血糖も相まってボーっとなりながらも思いつくままに電話しまくりました。

まずは入院準備!

アタマ働かないから紙に色々と書き出しながら動いていくことに…。

次回に続く










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