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Sublabとサブベースと三郎

サブベース専用プラグインシンセ「Sublab」を買いました。
シンセベースはFalconがあるので、不要と思っていましたが、そもそも、そういうことではありませんでした。

きっかけとなったのは、
渋谷LUSH HUBの2021.8.12にグランドオープニング・オンライン・イベント配信動画でした。
本間昭光、江島啓一(サカナクション)、土岐彩香さんによる対談で、低域について「ローがキックではなく、ベースが担うトレンドに戻ってきている」という発言がありました。

超低域は、リズムというより、波動のようなノリを担っており、ベース音源で超低域を出そうとすると、かぶりでキックが聴こえにくくなり、サイドチェインでベースを引っ込めると、波が不安定になるため、キックのボディー(持続部分)で出す手法に落ち着きました。

配信では「キックでロー感を担うと、タイトにしにくい」という発言もありました。サンレコ2017年3月号にサブベース特集があったことを思い出し、再読しました(オンライン会員はバックナンバー読み放題)。

サブベースは、40Hz前後の周波数で、基本的な考え方としては「キックとキックの間に埋める」ということでした。キックやライン(ピッチ感)を出しているベースより控えめな音量で鳴らし、キックとベースに次ぐ、第三のローであり、サブのロー(sub low)と考えるとしっくり来ました。

聴き取りにくい40Hz前後の波の量感をコントロールするのは、難しいです。鳴らすタイミングは、BPMやキックの手数によって異なります。曲全体を通して鳴っている必要もなく、セクションで出し入れして、展開を作ることもできます。

サブベースは、伸び方の調整が最重要で、倍音やロー感を損なわない程度の歪みで存在感を調整し、EQやコンプで適度に整えます。これを、キックやベース音源で、アタック音に影響を与えずやろうと思うと、かなり手間です。

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その手間を解決したのが、サブベースプラグイン「FAW Sublab」でした。
1画面で、これらのEDITが行える(synth、sampler、x-subの切り替えはありますが)というのが、最大の特長です。

Expansionもありますが、初期プリセットの微調整で十分に感じます。

ということで、初使用曲です。元曲は、普通にベースを鳴らした深夜の2時間DTM「夢の中をイメージした曲」で、元のベースをローカットした上で、sublabのベースを足しました。サブベースは聴こえにくいわりに、レベルを食うため、うまくコントロールしないと、全体の音が小さく聴こえてしまいますね。

昨今の音数の少ない楽曲は、カレー(楽曲)でいうところのお米(ロー)にボリューム感があり、サブベースは、お米の固さのような気がします。柔らかい(=少ない)とお米を感じないし、硬いとカレーの邪魔になります。

スピーカーで微妙に感じ取れる領域で、作曲脳や音色脳とは別の脳で考える必要がありますが、体感で音楽を作る面白さの入り口に立った気がしています。

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