思い出の料理【企画参加】
夫は料理をしない。
できないんじゃなくて、夫の意思でしないのだ。
一人暮らし歴もそこそこ長くて、
身の回りのことは難なくこなせるのだが、、
とにかく家事をしない!と割り切っている。
だからと言って、私に全てを押し付けているかというとそうではない。
とにかく、こだわりがない。
例えば、平日の栄養摂取方法は、
極論「点滴」で良いと思っているくらいの徹底ぶり。
そんな夫が妻に料理を作ってくれるようになったので、人生捨てたものではいない!と思ったエピソードをお届けです。
ーーー
共働きをしていた当時のハナシ。
「夫さんの手料理が食べたい!」
いつもご飯担当は基本妻。
ふたりとも仕事が遅くなるときは各自済ませたり、一緒に外食して帰宅することが多かった。
「明日有休を取った。」と夫が言うので、
チャンス到来!と思い、リクエストした。
一度、あたたかいご飯が家に用意されているというのを経験してみたかったのだ。
「うーん」
なんとも煮え切らない返事。
「お家に帰ってきてあったかいご飯食べれるっていいな~と思って。」
ニコニコ
「うーん」
(目線を逸らす。)
夫的には、「明日有休を取った。(晩ごはんどこか食べに行こうか。)」というニュアンスを含んでいたのを、妻は知っている。
だが、しかし!私は夫の手料理をどうしても食べてみたかった。
なんとか、「できたらやってみるね。」の返事までもらうことに成功した。
・・
翌日。
仕事中の妻に、夫からLINEが1件。
”晩ごはん用意するから、帰るとき連絡ちょうだいね。”
「夫さん〜!」
やっぱり夫は優男。
お家に帰れば、ご飯がある〜
るんるん気分で帰路に着く。
「今から帰りまーす^○^」
ノリノリ
・・
ドアを開けると、ふわっと甘酸っぱい良い香り。
ちょっと甘めな夫好みの味付け。
「ご飯なに〜?」
「鶏のさっぱり煮だよ〜」
夫の十八番料理だ!正確には、今まで作った姿を見たことがないので、”十八番らしい”という表現になる。
夫が炊き立てのご飯をよそう。
さっぱり煮をグツグツと温め直して、食卓に。
良い香りがふわ〜〜
「しあわせ〜」
私は料理を作るのが好きだ。
だけど、人に作ってもらうご飯は計り知れない幸せが詰まっていると思う。
お家に帰ってきて、「ご飯できてるよ〜っ」て日常だけど、当たり前じゃない。
夫の作る鶏のさっぱり煮は、あっさりめの優しいお味。とろとろの半熟卵も忘れずに。
具材は鶏の手羽元と卵のみ。他は入れない、職人みたいなシンプルなお料理。
余ったお出汁はまたさっぱり煮を作るからと、嬉しそうにタッパに入れて、夫の冷凍庫スペースにちょんと保管されていた。
その日以降、夫は数ヶ月に一度のペースで鶏のさっぱり煮を作ってくれるようになった。決まって固定のメニュー。夫は決してブレない。
この煮え切っていない甘酸っぱい匂いがすると、ふわっと幸せ気分に包まれる。
美味しい料理があれば、大体のことはまあいっかってなる。
食べることは、生きること。
生きることは、感謝すること。
夫婦仲良しの秘訣は、「料理」もだけど、「料理を作る人への感謝の気持ち」も、なのかもしれないな。
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今回も珈琲次郎さんの企画に参加させていただきました♪
いつも楽しい企画を考えてくださって、ありがとうございます^^
みなさんも是非ご参加ください✨
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