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マカロン少年体験記〜ファミレス編〜第20話

2〜3分で読めます。シリーズ構成ですが1話完結です。
こちらは調理の好きな高校1年生男子マカロンのファミリーレストランでの接客アルバイト体験記。マカロンとその仲間たちのお話です。

https://stand.fm/episodes/61c9492c159c1000071f29d8

<登場人物>
マカロン    ホールスタッフ
さくらもち   マカロンのクラスメイト。ホールスタッフ
店長と副店長

2月もバレンタインを過ぎました。
マカロンは担任の先生からチョコをいただきました。
以上です。

マカロンの母は、マカロンが
「たくさんもらうから母からのチョコはいらない。」と言っていたので
用意してなかったのですが、買っておけば良かった、と思いました。

マカロンのアルバイト先では、2月に退社する学生スタッフがいるので、卒業生に贈るメッセージを作り始めました。

寄せ書きの色紙は本人たちにバレてしまう可能性があるため、名刺くらいの小さいカードにそれぞれメッセージを書き、それを箱に入れてプレゼントすることにしました。

さくらもちは工作が得意でしたので、100円ショップで小さい木の箱や包装紙、カードなどを購入し、早速製作に取りかかりました。
卒業するスタッフが数人いるため、ひとつの箱にカードも数種類組み合わせて入っているとよいかも♪と思いました。

木の箱に木工用ボンドで包装紙を貼り、シールで飾り付けると、それなりにギフトボックスに見えるようになりました。
箱を1つ作って要領を得たさくらもちは、オレンジ、ピンク、水色などその人のイメージに合わせて何個か作りました。
中にカードだけ入れるとなんだか寂しかったので、クッション材などを入れて底上げしました。
そして、ピヨちゃんも入れました。

店長にメッセージを書いてもらえないか聞きに行った時に店長は
「なんだ、ボクも実は用意してたんだよ。」
とプレゼント用の文房具を見せてくれました。
卒業するスタッフが最後の日、帰る前に渡すと、とても喜んでもらえました。
さくらもちも嬉しくなりました。


余談ですが・・・この話には続きがあります。
3月になると、副店長が「こんなことやるの、めんどくさい!」
と言いました。

仕事ではないですし、さくらもちにはなんの権限もなく、強制することは出来ません。
翌年からは仲のいい人だけで外でお別れ会をしました。
さくらもちは、自分が良かれと思ってやったことで嫌な気持ちになる人もいるんだと気付きました。

また、卒業する学生が最後の挨拶をした後
「あの子、誰?」
と言っているのも聞きました。
2〜3年一緒に働き、ほぼ毎回引き継ぎもしていたのに、名前も知らないということでした。
学生は2〜3年で入れ替わるから、仕事を教えても意味がなく、名前も顔も覚えない、とその人たちは言っていました。
同じ2〜3年でも感じ方は人それぞれです。
                  〜つづく〜




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