140文字以上のつぶやき

喫茶店で人の話に聞き耳を立てることが好きなんだけど、中年男性2人が水垢の話をしている。水垢を落とすのに良い方法はないか、良い薬剤は何か…業者を呼ぶべきか自分でやるべきか。大掃除の季節だものねぇ…と思いつつ、目を向けるとマスクをしたまま喋ってる。後ろの中年女性3人組グループは、難しい顔をしたりしきりにウンウンと頷きながら、3人が3人とも片耳にマスクを引っ掛けて垂らしたままサンドイッチを食べている。食べている間はさすがに外したらいいのでは…と思いつつ、政府が推奨していた忘年会様式のやつを忠実に実践していて、なんだかもはや気迫が漂っている。
だけど私たちはそうまでして、会って話がしたい。会って水垢の話をしたい。水垢の話なんてLINEでしたって仕方がないから。電話をかけて、ましてテレビ電話までしてする話じゃないから。無駄な話ほど会ってしたいし、無駄な話が人生には必要だから。私はそれをとっても可愛いことと思う。可愛くて滑稽で、人間らしいこと。
中年男性2人はいつの間にか水垢の話から、高圧洗浄機の話になっている。通販番組でよくやってるイメージだけど、アレ買う人いるの？と私がいつも思うやつ。ここにいたかも。いとおかし。