プーちゃんの絵、お嫁入りする

11月4日、もう3週間も前の話だけど、忘れないうちに書こう。

10月の終わりに娘・プーちゃん(以下、プーちゃん)は絵具を買ってもらった。それ以降、プーちゃんは毎日よく描いた。

また、それとは別に、近所の同い年くらいのお友達もほとんど毎日のように家に遊びに来ていた。

プーちゃんはみんなで絵を描こうと誘った。

描く!という子もいれば、描かない子もいた。
描いた子も一枚描けば満足する/飽きるようで、もっと!という子はいなかった。

プーちゃんはもっと絵を描きたいけど、友達はノッてこない…。

プーちゃんは何を思ったのか、遊び場にズラリを絵を並べて、勝手に美術展をはじめた。展示作品には友達の描いた絵も混ざっている。

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みんな、最初少しだけ絵について話をして、そのあとはそれぞれの遊びに夢中になった。

プーちゃんでさえも絵のことは忘れている(写真で黄色い服をきているのがプーちゃん。一人で人形用の服を縫っている)。

そのまま時間は流れ、Dくんのお兄ちゃんが「そろそろ帰るよ」と迎えに来た。

それを合図にみんなも帰ると言い出した。

帰り際、友達が言った。「絵を持って帰ってもいい?」

私はてっきり自分の描いた絵を持ち帰るのだと思って、どうぞとほほ笑んで彼女の描いた絵を渡した。

「違う、これじゃない。こっちを持って帰りたいの」

彼女はプーちゃんの描いたお姫様の絵を指さした。

「これがいいの?だったらプーちゃんに聞いてみるね」

プーちゃんを呼んで交渉した。別の子もプーちゃんの絵がほしいという。

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こうしてこの日、プーちゃんの絵がはじめて他人の手に渡った。

これは子どもたちの遊び話で、この絵は(たぶん)今はもう捨てられてしまっているだろう。

でも、私は嬉しかった。プーちゃんの絵がはじめて身内以外から「ほしい」と言ってもらえた記念の日だから。

今日(11月25日)、プーちゃんはこれまでに描いた絵のうちの何枚かを近所の家にもっていって「いる?」と聞いたらしい。

残念ながら「ほしい」という人がいなくて(なかなかキビシイね)、「誰も欲しいと言ってくれなかった」としょんぼりして帰ってきた。

すごいよ、プーちゃん。

芸術家になりたいプーちゃん。
絵を描くだけでなく、なぜか売ることを視野にいれているプーちゃん。
そのためにできることを実行したプーちゃん。

いつかプーちゃんの絵を買ってくれる人があらわれるよ。

それまでうまくいく日もいかない日もあるだろうけれど、楽しみながら描いていこう。


サポートはとってもありがたいです(ㅅ⁎ᵕᴗᵕ⁎) 2023年年末に家族で一時帰国をしようと考えています。2018年のロンボク地震以来、実に5年ぶり。日本の家族と再会するための旅の費用に充てさせていただきます。