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自分の人生に影響を与えてくれた人

宿題というと急に心が重くなるのは、
こどもの時の影響だよね。
カッコよくしたい、たくさん書かなきゃ、
褒められたい。
色々考えるからできなくなる。
今のわたしもそんな感じ。
やだ、全然成長していないじゃん!

今、参加しているグループからの宿題
(わたしは「大人の宿題」と読んでいる)
遅ればせながらギリギリでやっている。

課題は
「自分の人生に影響を与えた人について書け」
…です。
文章にしようと思うから難しくなっちゃうんだ。
そのまま思ったように書こう。
短くてもいーや。

さて、宿題の本文。
わたしの美的センスに大きく影響を与えたのは、
間違えなく「坂東玉三郎」だと思う。
へ?歌舞伎役者の?
ハイそうです。歌舞伎役者の…です。

当時 思春期真っ只中。
周囲の友人がアイドルや女優、スポーツ選手に憧れる中、
わたしは彼(彼女といったほうがいいのか?)
の美しさに魅了されていたわけです。

それまで自分が感じた歌舞伎の女形って、
外見は見るからに「男」が顔を白く塗って
女を演じているという印象がどうしてもぬぐえなかった。
本当はそれだけじゃないんだけど、
未熟な私には表面しか見えていなかった。
歴史も知らないし、稽古という修行についても
よく知らない。
何でこんなことしているんだろう?
という感覚しかなかったわけで。

どんなきっかけで彼を認識したのかは
全然覚えていないけど、
坂東玉三郎は本当に美しく、
写真を見ても女性にしか見えなかった。
ちなみに写真は“しぐさ”を静でとらえるので、
そのままの情報がストレートに目に入ってくる。
だからこそ女性を感じさせるのは難しい。
それなのに、坂東玉三郎は雑誌の誌面でも完璧だった。

そこから歌舞伎の“歴史”に興味を持ち、
“家”を知り、“家系”を調べ“ご贔屓”を知った。
そして“芸”という技術について調べ、
裏方さんとの“絆”ついて知り、
“阿吽の呼吸”という感覚を文章で感じた。
「演劇界」を毎月読むようになった。
…そして、数年後 毎月歌舞伎座に通うようになった。

今から思うとそこで目に見えないものを感じさせて女性になる、という美学を知ったのだと思う。それを感じてからは、人間国宝のおじいちゃん役者が演じる女形もそれはそれは美しく、うら若き乙女に見えるようになってきた。“見る目”が養われた…と言うべきなのか。

見えないモノを見ようとするチカラ、“感性”の出発はここが原点なんだと思う。

#影響を与えてくれた人 #大人の宿題

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