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フラワーアレンジメント

先に言う。
わたしが挿した訳じゃない。

花を仕事にしている娘が作ったものだ。

この秋娘は転職した。今まではプリザーブドやドライも扱っていたが、今は生花専門だ。
そこで意外だったのは、仏花が非常に多いと言う事だったようだ。娘は元々婚礼装花から花に入ったので、余計そう感じるのかも知れない。

お盆やお彼岸以外にも、仏壇があるお宅は花を添える。
日本では実は婚礼よりも葬儀の方が、礼を尽くすと言う意味において、格上と考えられている側面がある。

わたしはかつて婚礼の仕事に就いていたが、二年程度で職場を移る派遣だったので、結婚式場以外にホテル勤務だった時期もある。
ホテルは法事も多い。

法要の際に花はつきもの。アレンジも非常に豪華で美しかった事を思い出した。

そう言えばホテル勤務の時に、とあるメーカーのオーナー一族の法事を執り行った事がある。
迎賓代わりの献花からスタート。
フレンチのコースで、献杯はモエ・エ・シャンドンだ。
わたしの担当は婚礼で言うところのメインテーブル。つまり影膳なのだ。 
そして影膳もフルコース全品出しだと言う。
ちょっと何言ってるんですか⁉️

献杯の後

オードブル
スープ
パン
ポアソン
グラニテ
ビアンド
デセール
カフェ

勘弁してくれ…… ひとくちも食べてくれないわけで、お下げしてもよろしいですかと聞いたところで返事があろうはずも無い。
(「勝手に下げちゃダメという一般的な作法は適用だと言う)
よってテーブルに乗りきらないではないか!遺影の隣には大きなアレンジも置かれている。(邪魔だ…… 心の声)

おまけにメインテーブ…… 影膳のわたしがおこなうサーブに合わせて、一礼の後、全ての料理が提供される。
スープはテーブル横から注ぎ込むタイプだ。
遺影前を横切るなとか、あまりお客さんにお尻を向けるなとか、どーしろと言うのだ。
終盤わたしはPAを担当して、メモリアルDVDまで流した記憶がある。

終了後にお花を持ち帰っていただくのだが、この法事のアレンジがとても美しく立派だった事は決して忘れない(いろんな意味で……心の声)

日本で生花を扱うなら、やはり仏花は欠かせないのだ。


#エッセイ #花テロ #花テロのタグをつけていいのか

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