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勘違いの別物

何故そんな光景が浮かんだのか。

先日の記事で、わたしはロバータフラックの「ジェシー」を貼った。
この曲を初めて聴いたのは中学生の頃。続いて聴いたジャニスイアンの「ジェシー」では、より一層その光景が浮かんだ。

この曲は、男性を思う女性を描いたものだ。歌詞カードがある。わからない単語は調べればわかる。

響きの柔らかさからだろうか。
わたしはジェシーも女性として思い描いたのだ。
少しして間違いだと知った。ジェシーとは明確に男性名だ。
近年になって、制作秘話としてジェシーはベトナム戦争に行った兵士である事を知った。

わたしが思い描いた光景は、モノクロ映像の中で、老いを感じ始めた女がずっと歳下の、娘でもない恋人でもない女を思って泣いているシーン。「帰ってきて」と。

「依存」
そんなイメージだ。
実際には曲から離れた全く違う光景だった。

何年か前に、この頭に浮かんだ妄想光景を言語化した。詩作品として。
noteにも出してある。

「月の影 詰問」だ。
引用の形で再掲してみたい。

月の影 詰問

青白い月影が
目立ち始めた皺を晒す
満ち足りた夜の数々は
もう望むべくもなく
漆黒のカラスがよこす
憐れみの眼差し

あなたがいなくなってから
空っぽの鳥籠のような静かな時間に
仮縫いの服が手足を引っ掻く音がする
戸棚に溜まった白い埃は
鈍い光を帯びて
掠れてゆく口笛だけのメロディー

何度も何度も声を殺した

艶を失った髪を噛むように
望まないことを望んだのは
わたしのほう
でも

どっちにしたって憐れみは慣れっこ

月が欠けた夜に
ねえマリー
帰ってくるでしょ

https://note.com/midoriandhana/n/nccad9d14775e


今で言えば「共依存だと思っていたのに違うの?」みたいになっている。
こんな光景を思い浮かべたのは勘違いの最たるものだが、この別物の詩、これはこれでいいかなと思っている。

さて長々と書いたが、更にもう少し。
わたしはBLが不得手だと以前書いた事がある。実は男と男に限らず、女と女、更に男女であっても物語の中で恋愛要素はあまり好まないのだ←
性別に関係なく「恋愛とも友情ともましてや共依存とも違う、ギリギリの何かであり、とても深みがある」この辺りを要素に持つストーリーに惹かれる。
作者の考えとは違うかも知れないが、noteでも出会えている。
(個人的感想です)

感動しかない。

#徒然 #須羅と摩伽 #クライヴと倭

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