花と旅立ちの季節。
今回は春がテーマの句会でした。
散ってこそ胸に留まる花姿
制服を畳んで母も卒業か
悠々と春暁に立つ富士の山
引く波は水のベールか桜貝
桜湯を黙ってすする父の背よ
結納や婚礼など慶事の際に用いられる桜湯は、主に八重桜の塩漬けを使います。
親族控室は桜漬けの良い匂いと、独特の雰囲気に包まれる空間でした。
幼い頃からの数々が胸に去来し、嬉しさと寂しさが入り混じっているであろう父親の姿を「飲む」ではなく、肩を少し丸め、俯き加減になる「すする」と言う表現に込めてみました。
#俳句 #ハイクサークル