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もり氏ラジオ雑談回に参加してきたのでその補足をするゾ!と思ったらBLEACHの読切のまとまりの無い話になった。

先日、stand.fmの大人気チャンネル『マンガライターもり氏の好きなマンガを誰かと語りたいラジオ』にゲスト参加をしてきました!

毎回マンガ大好きなゲストがもり氏さんのイケボによって導かれるまんがたりは、時間が経つのがびっくりするほど早い至福のひと時。興味のある方やマンガ好きの方は是非聞いてみて下さいね。

さて、今回は雑談回ということでテーマに沿ってお話させていただきました。その中で私が紹介した作品や「1作品に収まりきらないよ~」と、泣く泣く取り上げなかった作品や、語らなかった部分についても紹介しようと思います。

2021年読切で良かった作品①

アフタヌーン2021年9月号に掲載されました。
四季賞2021年夏 四季大賞
『ふしぎの国の私』嵐山のり先生

遊園地のセット裏で発見された女子高生・花陽(はなび)。乗っていたアトラクションから誤って降りてしまいスタッフに発見される。スタッフと共にアトラクションの船に追いつこうとするが、このアトラクションが「ある物語」をなぞっていることに気づいていきます。

凄く不思議な世界観と主人公・花陽の心情の変化とストーリーテリングは圧巻。嵐山のりせんせいの描く線が好きで、沢山でてくる不気味な小物や背景にも大注目でした!

(『ふしぎの国の私』も取り上げてるアフタヌーンレビューも見てね)

2021年読切で良かった作品②

ダントツの読み切りだったコチラ。週刊少年ジャンプ2021年36・37合併号に掲載された『BLEACH』20周年の新作読切「獄頤鳴鳴篇|NO BREATHES FROM HELL」

いやもう。ほんとに。途中、自分が一体何を読んでいるのか分からなくなって混乱状態でしたが、読み終わった頃には無事燃えカスになっていました。

『BLEACH』本編に出てきたキャラの現在をみて涙ぐみ、新キャラや新技に鼻の穴を広げ、副隊長たちが一護と合流した当たりから「おや?」「おやおや?」となり、きな臭い展開に首がもげるかと思いました。

NEXT世代が出る作品は多くありますが、その中での一勇の描かれ方が凄く興味深かったです。出だしのモノローグから締めまで、久保先生が一勇を通して何を描こうとしているのかその真意を読み取ることが出来ず。。

巷では、20周年記念の読み切りにわちゃわちゃしたパーティー編を描かず、ゴリッゴリのダークな新章開幕をぶっこんできた久保先生に対して

「続き書くんかい!」「書かないんかい!」「どっちなんだい!」

という議論が巻き起こっていますが、わたし個人の見解としては「分からない」です。「分かりかねる…」といったほうが正解でしょうか。

獄頤鳴鳴篇の印象としては、これまであまり明かされて来なかった"地獄"の存在がありありと描かれることになりました。

それについては個人的な見解で言うと、新しい展開が始まったというよりは『BLEACH』の世界の枠が広がったと捉えています。

現世、尸魂界という人間と死神の生きる世界。そしてその狭間にある虚圏。『BURN THE WITCH』ではロンドンとリバースロンドンが登場して東西の概念が発覚しその時も世界の枠が広がったんですよね。

現世、尸魂界、虚圏、地獄、はい。なるほど、なるほど。

元々作品初期から地獄の存在は明らかにされていたので、そのカラクリ?というか地獄とはね…みたいな説明がなされたんだと受け取りました。久保先生も書く気が無かったと言及されているので豪華な設定資料公開のような感じなのかと思いました。

この新章が開幕したと仮定すると、やはり物語なので行きつく先が必要かと思うんですが、今の所行きつく先が見えないというのが感想です。

地獄のシステムは既に完成しているように見えるので、そこに新たに戦いにいく必要がないというか。バランスが崩れたことで地獄側からの干渉が可能になったということですが、それに伴って生じた世界のシステムエラー的な何かが人間や尸魂界に影響を及ぼして戦いに行くというのも個人的にはあまりしっくり来ないんですよね。

行ったとしても戦闘は必要なさそうな、いや、どうなのか。

また、衝撃の「ザエルアポロの浮竹突き」ですが、あれに関しては浮竹隊長の人格は無いと思う派閥に所属しています。みなさんはどうですか。

そしてザエル氏の「考えろ」という台詞が読み切りの中で一番印象的でした。「脳から外へ溢れ出る」よりも印象的でした。ごめん、ザエル氏。

そして同時にこの言葉が全てなのかなと。

我々は久保先生から物凄いカルマを背負わされたわけです。(何)

我々は、地獄とは何なのか、バランスが崩れたからどうしたらいいのか、そして続きはあるのか、無い脳みそをこねくり回して、頭を掻きむしりながら考え続けるしかないんですね。

結局話は戻って、この地獄編の鍵を握るのは一勇だと思っているわたしですが、彼がどんな意図をもって久保先生に料理されるかによって地獄の意味が変わってくるような気がします。

めちゃくちゃ簡単に言うなれば。

尸魂界という世界が一護の人生を大きく変えたように、地獄という世界が一勇の何かを変えることになる。(これは続く場合ですね)

つまり久保先生が一勇を通して描きたい何か、、それさえ分かれば、、、

「地獄編は続くに違いない。」

もしくは

「それらは全てこの読み切りの中で結論が出ているから続かないのではないか。」

と、どちらかの立場を取れるのですが。何度読み返しても何が正しいのか分からないのでわたしは考えるのをやめました。(カーズ)

続きが出たら読み、続きが出なければ作品の中に答えを探し求める旅に出ようと思います。

どうでもいいですが、「一勇」という文字を辞書登録しました。

今回のnoteでは、ラジオで語りつくせなかった作品について色々とご紹介しようと思ったのですが、気づいたら『BLEACH』の読み切りの話でここまで指を滑らせてきました。

自分の「分からない」を言語化できたことに一種の清々しさを感じつつ、また一つ作品のファンとして愛を深めることが出来たのではないかと思います。

\BLEACH最高/


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