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No.4 構造計算 2次部材(ボイドスラブ)編

ボイドスラブ

・ボイドスラブの検討は基本的にメーカーの方へ外注するため、詳細な設計は自分では行いませんが、大梁に片側にのみボイドスラブが取り付く場合、ねじれへの考慮を指摘されることが多いため、構造設計者が大梁の腹筋に対する検討などを行います。

EV・吹抜の床開口など、片側にしか床が取り付いていない大梁も同様の配慮が必要です。

一貫計算等ではねじれに対する計算はできないため、別途エクセルなどで検討が必要です。

そのうち、ねじれの検討についての記事も書きたいと思います。

片持ちスラブの配筋は内床側に内床寸法のL/4程度もしくは片持ちスラブ長さと同程度延長して定着する必要が有ると「構造計算適合性判定を踏まえた建築物の構造設計実務のポイント」に書かれているため、注意が必要です。

ボイドスラブ(大型)の検討について

大型のボイドスラブ、ここでは床面積が約200㎡以上、10m×20m以上ぐらいのイメージです。
・基本的にはメーカーが床面積にかかわらず、検討を行います。
・別途、ユニオンシステムのFEM,MidasのiGenなどを使用して検討するときもあります。これはメーカーの方で行う場合と構造設計事務所・ゼネコンで行う場合があります。自分は経験はありませんが、適判指摘等で指摘されることもあるそうです。
端部固定に比べて、梁をモデル化したFEM解析では固定度が半分程度になるため、下端配筋・たわみが厳しくなります。
メーカーの検討は一般的に四辺固定で計算しているため、ある程度余裕をもたせておく必要があります。余裕がない場合は、上記のFEM解析等の追加検討を行った際に配筋変更やスラブ厚変更が必要となってしまい、設計に大きな影響を与えることもあるため、注意が必要です。

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