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【宮崎県日之影町】「緑のふるさと協力隊30周年記念交流事業」参加レポート

今回は、緑のふるさと協力隊の受け入れを第1回から現在まで継続している自治体・宮崎県日之影町のまつり(ひのかげ渓谷まつり2023)に参加した金井さんからのレポートです。緑のふるさと協力隊30周年記念として、展示ブースをいただきました。前・緑のふるさと協力隊担当(1期~23期)の金井さんは、隊員からは「金井マジック」と言われている数々の奇跡を生み出し、そのお人柄からとても親しまれている方です。

日之影町「緑のふるさと協力隊」30周年の集いに参加して

去る10月21日、22日の2日間、日之影町の緑の協力隊受け入れ30周年に参加させて頂きました。8年ぶりに降り立った日之影町は、稲穂が秋風に揺れて黄金色に輝いていました。
石垣の村と言われる戸川地区は、7戸ほどの集落で宅地や耕地、石蔵、防風垣でできており日本の棚田百選にもえらばれています。


ひのかげ渓谷まつり2023の様子


癒しの森の運動公園のブースには緑の協力隊のOBたち15人が賑やかに談笑していました。
隊員時代にお世話になった地元の人たちが次々と会場を訪れ、まるで、わが子が帰ってきたような喜びに溢れてました。

現在、日之影町に定住しているOBたちの近況をインタビューをしてみました。

地元の竹細工のかるい(しょいかご)には、お弁当、鎌、そして、収穫物も入るから便利で険しい山の斜面の上り下りの時は両手が使えるのでとても便利で人気の高い道具です。
6年前の隊員は「日之影町の皆さんに活用して貰いたいと」完成した美しい「かるい」を見せてくれました。


完成した「かるい」を背負う様子


きらきらとした表情はもう一人前の職人さんのようでした。
また、わら細工に魅力を感じて8年前から定住しているOBは棚田で稲作を営みながら、伝統技術継承の手仕事に従事しています。
暮らしに欠かせない縁起物として、わらの風合いを生かした作業は手間を惜しまず、一点一点時代のニーズに対応しながら創作をしているとのこと。現在は海外からの注文も増えているそうです。

わら細工のブースはお年寄りにも大人気でした。


そして、15年前のOBは日之影町の旬の果実(栗拾、柚、金柑など)を手づくり加工して宮崎県内や関東からの注文も増えているそうです。
彼は定住したOBたちの世話役も担っています。今後は日々の忙しい中でも絆を深め協力しながら、さらなる町の活性化に力を注いでいきたいと抱負を語ってくれました。
現在、大学で教鞭をとっている、1期と2期のOBはこの町に恩返しをしたいと熱い思いで話してくれました。


「旬果工房てらす(https://syunkakobo.base.shop/)」を営んでいるご夫婦(15期OB)と金井さん


日之影町の人達は自然のこと、生き物を大事にしている、どうしたら人と生き物と共生できるか、そのバランスのとり方を知りたい。
文化人類学を学んだMさんと、生態系保全について学んだNさんが、ずっと、昔から長く受け継がれてきた、この地域の山間地の地形、この土地で生きる人々の営み、農業、そして、文化の豊かさを背景にどのような研究成果が得られるか、当時の担当者のからは「俺が元気なうちに見せてくれ」と期待の声が出てました。
また、定住しなかったOBたちも農村歌舞伎や神楽の季節には「第二のふるさと」に集まって親交を深めているようです。

30周年を祝ってOBOGで集合写真


このような成果は、隊員はもとより、日之影町役場とわが子のように若者たちに愛情深く接してくださった地元の方々のお陰だと思います。
まさに、30年を得て「緑のふるさと協力隊」事業の原点は「若者育ては村育て」にあると、OBたちの輝く表情をみて実感しました。
地球緑化センターは、混とんとした現代の社会にこそ大切な役割を果たしていると再確認しました。


現在「第31期緑のふるさと協力隊」隊員募集中


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