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アナログDJのピッチは8小節で見極める

勘や経験に頼らなくてもピッチ合せを3ステップでできる方法を紹介。

今回ご紹介するテクニックは、テクノ・ハウスなど4つ打系のBPM120〜130くらいの曲でロングミックスでも精度の高いプレイを目指す方に適した内容です。

他のブログ記事で紹介されている振り子式ピッチ合わせ法(という呼び方が正しいのかわかりませんが。)で合わせても目安となる%が定まらず、ピッチ合わせに大変な時間がかかってしまう方に、是非お試しいただきたいです。

これには一応根拠というか、ビートを見える化し、2曲の差をパーセンテージで計算すれば、ピッチコントローラーの%で調整しやすくなるかも。と思って作った表を元に導き出したメソッドになります。

これが手弁当のピッチ差確認表ですが…わかりづらくてすみません。つまり、マスタBPMが120の場合、次の曲が9小節目で半拍ずれるとBPMのズレは1。121/120で0.83333…%の違いという理屈です。自ずと他の小節でずれたら、パーセンテージは出せますね。

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■方法

①まずはマスター曲(スピーカーで流れている方の曲)のBPMを調べる(BPM = キックの数 / 1分)

②ピッチ合わせを始めましょう。ラフで構わないので、2曲とも8小節まで、だいたい合っていると思うところまでピッチ調整。あくまでだいたいで良いので時間をかけないのがポイントです。(勘や経験に頼らないとか言っておいて、ここは頑張りが必要ですね…ごめんなさい)

③上記が終わったら、いよいよピッチ合わせの見極めをはじめます。次にかける曲のキューから8小節(キック4回x8)まで合っていて、9小節目でズレ(感覚的ですみませんが、ドドンッという風に明らかにずれているとわかる)がわかったら、マスタのBPMが120なら0.8%、130なら0.77%程度の差があるということがわかるので、そこからあと1、2回微調整する。

■MIX中の「ドドンッドドンッ」気になる?気にならない?

「アナログレコードでのピッチ合わせが苦手。だからアナログレコードでDJはやりたくない。」という方は多いと思う。筆者もDJをやっていて、このピッチ合わせがうまく行かないことで、何度この趣味を辞めようと思っただろうか。

MIX中のピッチズレ。DJによっては、気にせず続ける人もいれば、即座に修正をかける人もいる。まあ、要はフロアが盛り上がっていればどちらでも問題ないのだろうが、個人的に、デジタル時代(ってまだ言って良いのか?)の昨今、筆者の別記事でも書いたように、オーディエンスの「聴き方」も多様化している世の中、やはり「ドドンッ」は少ないほうが安心して聴いてもらえるのではないかと思う。

最近ではオートシンクという便利な機能を持つ機材もある。デジタルでDJを嗜む方にはお馴染み、ピッチ合わせを機械が勝手にやってくれる機能で、これがあるとMIX中にピッチ合わせの作業に集中する必要がなく、他のパフォーマンスに注力できる。ともするとチートとも見られていそうなこの機能だが、ある記事によれば「プロほどオートシンク機能を使わない」といったこともあるようで、このオートシンクの是非については、今も様々な議論がネット上で見られる。

筆者個人の意見は「どっちでもいい」です。スタンスとして、私はアナログレコードが好きだから、マニュアルでピッチ合わせをし、きれいなMIXでオーディエンスに届けたいと思っている。オートシンクを使えばめちゃくちゃ良いMIXができる、というわけではないし、フロアで回す場合、そもそもオートシンクが使えない機材だけの現場もあるだろうしね。






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