見出し画像

元やる夫スレ作者の僕が、ポケモンRTAを始めようとするまで

書いてることのまとめ ポケモンスレの知識がある前提で書いてます。
・読者との関係を大事にする
・グダらないようにする
・自然な環境づくりを心掛ける

殆どのポケモンスレの特徴として、主人公の勝率が8割を超えているということがあります。しかし、これは不自然です。主人公が周りと比べてずば抜けた素質を持っている等の理由があるならまだしも、同じレベルの相手、つまりは同級生やライバルといった間柄に勝ち続けるのは健全ではないと僕は思っています。

勝率8割問題への回答

・命のやり取り
これが一番わかりやすい負けない理由ですね。負けたらゲームオーバーになる場面で主人公は負けません。見たこと無いですが、万が一負けて終わっても主人公に黒星が付くだけで、今までがたまたま勝ち続けてこれただけだった、となり破綻しません。
・メタを張っている
実力が同程度或いは少し劣っていても、勝つために相手の情報を調べ作戦を立てるなどやるべきことをやり勝つのと、何もしないで勝つのでは、印象が大分違います。
・オートで負ける
読者が操作する試合は勝つけど、それ以外で負けることによってバランスを保つ作者側の涙ぐましい努力ですね。あんまりやりすぎると読者の試合結果を無意味にしてしまうので諸刃の剣です。
・そもそも対等でない
実際同レベルの相手で無ければならないという決まりはないです。ライバルに関しては無くすのも一つの回答だと思ってます。
・実は勝てるまで繰り返している
オートで負けるの亜種みたいなものです。誰かがループ系能力を持ってる場合ですね。
・負けるとタイムロスになるから
メタ+ループで最速を目指すので勝つという理論ですね。負けた方が早い場合は負けます。RTAではこれを勝率8割問題の解答にしてます。

駄目なポケモンスレについて

・目指すべき場所
まず僕がどう頑張っても勝てないと思っているポケモンやる夫スレ作者が、「神」「エレボス」「喰い断」さんの三人です。「神」と「エレボス」は圧倒的な更新速度、即興、構成力等やる夫スレ作者としての能力がずば抜けています。「喰い断」さんは世界三位という圧倒的実績に古参のマルチ勢としての幅広い知識で殴ってくるガチ勢です。因みにポケモン二次創作の廃人をモチーフにしたものは一定の人気がありますが、チャンピオンに3値を教えたりするような小説が高評価(これでもましな方)だったりするのでレベルはかなり低いです。

次に僕が物凄い頑張れば追いつけるかもしれないと思っているポケモンやる夫スレ作者が「先生」「真理」さんの二人です。どちらもやる夫スレ経験者というのが特徴なので、実際はやる夫スレ初心者の僕がどう頑張っても追いつくのは無理です。

本当に参考にするべきは完結しなかったスレです。何故そうなったかを研究し、スレを完結させた時、一人前のポケモンスレ作者になっているような気がします。

・ダイスを多用する
ポケモンバトルを行っている際、読者の側からすれば不確定情報や確率等確認すべきことは幾つもありますが、作者にとっての不確定要素は読者の指示以外に無いです。ところが、ダイスを振るとします。
①ダイスを振る
②ダイスを確認する
③ダイスの結果を踏まえて展開を考える
これらの作業は時間の無駄で、振れば振るほどエタに近づくと僕は思ってます。作者が投下に使える時間は限られているので、バトルでグダった作者は大体エタります。

・何故ダイスを振らなければならないのか?

①ランダム性、平等の担保
ポケモンは非常にランダム性が高いゲームで、技を使う際にも「命中」「ダメージ」「急所」「追加効果」等多くの判定を行っています。実機はこれらを自動で行ってくれますが、やる夫スレの場合はGMがこれらの処理を行うことになります。「行動」「むらっけ」等他にもランダム要素はありますが、やる夫スレの場合これに『気合い』『ド根性』『戦闘続行』『後の先』『対○反撃』等沢山のランダム要素があるので、一々ダイス振ってられないというのは理解してもらえると思います。

要するに、ポケモンスレにおける低確率はサトシのピカチュウの「せいでんき」です。アニメを見ていても、殆ど活躍することのない「せいでんき」ですが、発動した場合は必ず「麻痺」による状況の打開が起きます。つまりはチェーホフの銃みたいなもので、結果として実機だとよくある無駄○○がほぼありません。

②一体感を味わうため
ダイスを振るのは、小学生でも出来ます。これは昔用いられていた秒数判定や、ポケモンスレの指示と比べて遥かに簡単で、無意味な行為です。何故なら、ダイスを振るのがGMか読者かで結果は変わらないからです。だのにそれを作者が要求する場合は、読者に参加している感を味わってほしいからだと思います。

データを簡略化した先にあるもの

スレの投下に掛けられる時間には限度があるので、様々な手段で作者は無駄を省く必要があります。その中で最も効果的な手段が、データの簡略化です。データを減らすことでまずGMがデータの準備に掛かる時間をも減らすことが出来ます。『役割』『回避』『耐性』『撃』『特権』あたりが狙い目ですね。

これらのポテンシャルを減らすことで、GMが確率という形で戦闘に介入しづらくなります。毎回のように『気合い』が発動するよりかは、他のポテンシャルが発動する方が印象がいいので。膨大なデータ量は基本的にこれの言い訳です。後発のスレは本家が作り上げてきた、『気合い』や『天賦』みたいなオカルトを出してもある程度は受け入れてもらえると思うので、本家ほどデータを付け足す必要性はありません。

戦闘中の選択肢を減らすことで、指示も簡単になります。一つ言えるのは、GMが難易度を上げるだけなら簡単で、学園設定なら飛び級であるとかエイリア学園の侵略でインフレさせれば何とかなります。ただ、強さのインフレは簡単でもデフレは難しいので、段階を踏んでインフレさせていくという手法を取っているポケモンスレが多いです。

GMにも読者にも優しいスレの先にあるのは退屈だと思っています。人それぞれ理由はあると思いますが、僕が憧れたのはバチバチの勝負です。バトルへの参加しやすさと、緊張感というのは反比例するように思えます。やりたいのは後者ですが、実際にやるのは前者です。

僕が建てた最初で最後のやる夫スレには反省点が100個ほどありますが、その中でも一番ヤバかったのが僕の態度です。言い訳になってしまいますが、僕がやる夫スレにおいて最も影響を受けたのが「神」と「エレボス」です。僕自身の性格の悪さ、当時のメンタル、読者との距離感が単純に分かっていなかったというのもあります。アバターやフィルターを使わないという信念のもとやっていましたが、今考えると使った方が良かったです。
何より欠けていたのは読者側としての経験でした。スレが終わった後、幾つかのポケモンスレに参加しました。作者側から見て、何故草なんて誰でも言えるようなことを言うのだろうと思ってました。読者側になってみると、草すら言えませんでした。何気なく合いの手を入れることが、難しいなんて知らなかった。二度と安価を取ることが遅いことにキレることはないと思います。

今のポケモンスレをやってる人は、僕みたいのが例外で、昔戦闘安価や僕トレに励んでいた人なのかなと思います。だから、読者の気持ちを汲み取ることが多少は出来て、優しいスレになるんだと勝手に思ってます。

TS百合理論と別PT

TS百合を行う際は、その理由が特別なものでなければなりません。TSする手段は色々考えられますが、おっさんがJKになって百合百合する小説を例とします。寂れた仏像を丁寧に掃除したら仏が特別にJKにしてくれた、これは大丈夫です。巷で流行しているJK化ウイルスに罹った。これは危険信号です。オチが治ったらどっちともおっさんだったの短編SFです。そういうJKおっさん同士の百合は別の嗜好なので無視しますが、おっさんがJKになることがありふれた現象なら、主人公は自分以外のJKが実はおっさんであるという恐怖に怯えながら百合をしなけれならないのです。

コナンだとAPTX4869が普通に流通しているみたいな感じです。作中のすべての子供が実はAPTX4869を飲んだ犯人である可能性を考慮しなければいけないんです。

バトルはフルであっても六体居れば出来ますが、ポケモンに相性という概念が存在し、バトルがスポーツとして扱われるのなら、控えメンバーが居ない方がおかしいです。問題は、これが増えすぎているという面にあります。

ポケモントレーナーの仕事はポケモンをゲットすることです。あまりにも数が多すぎるため、図鑑を埋めるという本来の目的は忘れ去られていますが、本来であれば何ら咎められることではありません。しかし、バトルをスポーツポケモンを選手として扱い、レベルの低下や給料という要素を盛り込むと、使わないポケモンの待遇が問題視されます。

色んなポケモンを使おうとする中で、既存のPTでは活かしづらいポケモンを別PTで使う、素晴らしいです。読者としても、普段とは違うPTを動かすのは新鮮でいいでしょう。所謂スタメンと遜色ない2つ目以降のPTが出来るとするならば、他のトレーナーにも同じことが言えるのではないでしょうか。

たとえば、戦闘安価の前には対戦相手のデータを幾つか渡すことが多いと思います。これを渡さない場合は、好みの差はあれど毎回最も強くて安定する選出になってしまいます。PTを総入れ替え出来るということは、この前提をひっくり返すことが出来ます。渡されたデータと全く違う相手が来るとするならば、渡さないのと同じことです。

複数PTをPC側の特権だとするならばそれでいいですが、何故他のトレーナーがそれをしないのかという理由は必要になると思います。一番分かりやすいのが育成Sとか統率Sとかですね。

試合形式について

ポケスレのバトルは6vs6のフルバトルが主流ですが、合計T数が30を超える勝負などグダってしまうケースも多いです。実機と同じく3vs3にすれば所要T数は大幅に減ることは間違いないです。最悪、面子だけ6揃えて実際は3体分しかデータ無くてもバトル出来ます。ただ、これに関して言えば実機でも出来るので、実機で遊んだ方がいいと思ってます。ローテーションやトリプル(ミラクルシューター)といったバトル形式は実機だと出来ないので、独自性はあります。代わりに、脳がバグります。一応、主人公の能力を『廻る世界・改』にして、ポケモンをローテーションさせ、対戦相手(GM)の脳をバグらせて指示の低さを誤魔化すことは検討したので、無しではないと思います。個人的に、ダブルやトリプルにオリジナル要素を入れて遊んだその先は、全体攻撃、まもる貫通、或いはまもるか否かの読み合いでしかないと思うので、勧めません。

マルチポストとデータ

僕トレのマルチポストは作者目線だと、規制する必要が無いんですよね。他のポケスレで採用された奴を自分のスレで採用することはないだろうし(それはそれで面白いと思う)。転載禁止のAAを作者は好きに使っていいという論理ですね。トリップがあるAAと誰が作ったか分からない僕トレを一律に語ることは出来ませんが(管理者も違う)、根底にある理屈は同じです。だから転載禁止のAAを使うなら僕トレのマルチポストは許可すべきですね。作者が僕トレを見て、これあそこの奴の再利用なのかなぁって思うのをなんとも思わないならいいと思います。

異名

異名って俺マスにあるじゃないですか。ただ、この異名って要素はポケモンにはないんですよ。それ言ったら後の先とか気合いも無いですが、似たような要素はあります。ポケモンカードで言う「わるい」シリーズだったり、ポケモンスクランブルの「とおりな」や、剣盾で追加された「二つ名」がそれですね。僕は可能な限り原作に近づけたいと思っているので、次があるなら異名をとおりなという名称に変えたいと思ってます。
こんな感じで、作者は自分が気に入らない要素等を俺マス形式であっても変えることが出来ます、エキスパッションとか。スレごとの違いは好ましく思えますが、微妙な差なんですよね。

ポケモンスレを作っている人、参加している人、読んでいる人、とても少数です。このnoteをちゃんと読める人が一人いるかどうかも怪しく思ってます。ですから、スレに参加している熱意ある人の一部は二つ以上のポケモンスレに参加しているのではないかと思っています。実際、スレで指示経験を積めば他のスレにも参加しやすくなるでしょう。変に自信を持って、出されたデータに対してスレ主に説教をする僕みたいなことにならなければ。
とかく、複数のスレに参加すると混ざってしまうことがあり、指令の名前を間違えてしまいました。これは僕が馬鹿なだけなんですが、こういったデータや裁定に関してはある程度共通した方が参加しやすいはずです。そう言って本家のデータそのまま使うと二番煎じが過ぎるという罠。

新たなデータ形式を作り、そこでマルチポストを許可すれば解決します。そう簡単に出来たら苦労はしませんが。

「スキル」と最適解について

僕のスレで使ってた「スキル」ですが、場に出た時のようなこだわり系アイテムの制限には大きく役立ったものの、発展性に乏しいです。スキルは基本的に変化技のみになるので、主に使われるのが剣の舞やコットンガードのような積み技、リフレクターやステルスロックといった場の状態への干渉、くろいまなざしやほえるといったハメに繋がる技の三つしかないです。結論から言うと、ポケモンバトルをやる限りはポテンシャルが最適解だと思います。別の戦闘形式にすれば(じゃんけんバトルとか)データも変わるけど、それやったらポケモンでやる意味ないので。

こだわり系アイテムについて

こだわり系アイテムには二つの問題点があります。
一つは、プレイヤーの指示を制限してしまうことです。普通だったら自業自得ですが、持ち物の安価を取る人しか指示を行うわけではありません。変な技で拘ってしまったら、取り返しがつかないというのもマイナスポイントです。
もう一つはリターンが高いことです。デメリット(簡単に無視できる)の割に効果が高いものとして、突撃チョッキや命の珠が上げられますが、それと同じくらいこだわりの1.5倍はかなり大きいです。そして、交代はポテンシャルで実現出来ますが、そこまで容易ではないです。もしも手軽に交代が出来るくらいインフレしているなら、ここで言ってることは大した問題にならないと思います。

コンセプトについて

例えば、シャドウバースというカードゲームでは、期間限定でカイザーインサイトというキャラと戦うことが出来ました。使うデッキは固定ですが、0コスト3枚ドローという壊れを筆頭としたインチキデッキです。これらのカードは全て本来であれば特定のカードをプレイすることによって手に入るトークンカードで(1枚の例外を除き)統一されています。ここで言いたいのは、トークンカードという共通点を持たなければ、このデッキはただの強いカードの寄せ集めに過ぎないということです。

GMも、ただ強いだけのポケモンやトレーナーを出すことは簡単に出来ます。一応やろうと思えばバトルの最中にデータを作ったり、差し替えたりすることが出来る立場です。ここでのコンセプトというのは一種の縛りであって、GMの何でもありを抑制するためのものだと思ってます。

バトル中のミスについて

実際に僕がやったミスの一例とその裁定。

事前に出したデータと使ってくる技が違う
⇒こちらのデータを事前に出したものに訂正し、指示やり直し

能力変化が±0になる固有持ちのキャラなのに、ポケモンの能力ダウンさせる技を持たせている
⇒巻き戻して技差し替え

命の珠の威力上昇を適用し忘れた。
⇒そのまま進行。二回目以降は効果を反映。

こだわりスカーフを持ってるのに違う技を使ってしまった
⇒そのまま進行。二回目以降は効果を反映。

アビリティで「タイプ」と「持ち物」を破壊したが、本来は特性で「状態変化」しないため無効。
⇒特性を破壊するアビリティに覚醒させる(が、この裁定はちょっと怪しい)。

「おいかぜ」の吹かせ忘れはやったミスの中で一番回数が多いと思いますが、これは読者側が気付くのでそこまで大きなミスではありませんでした。命の珠の反映ミスは、ダメージ計算という準非公開領域のことなので指摘もなく後に響くミスでした。これは結果的に読者に有利に働いたからまだ良かったですが、不利に働いていた場合は埋め合わせが必要でした。埋め合わせはバトルでもいいですが、没入感を削ぐのでバトル以外の埋め合わせでもありです。僕がバトルでミスを指摘されるたび1ポイント加算し、溜まったらボーナスを与えるというのも考えましたが、読者がバトルではなく揚げ足取りに必死になると思ったので止めました。

バトルだけではなくストーリーも、巻き戻しという形で一度紡いだ物語を無かったことにするのは、ポケスレ作者としてではなくやる夫スレ作者としてどうかと思うの極力避けたいものです。

撃について

僕は『気合い』のような確率ポテンシャルは、どんな状況でもチャンスを作るためであり、その中でも対○ポテンシャルは相性の絶対化を防ぐものだと考えています。しかしその中の『撃』にある『狙撃』『追撃』は有利な状況に有効なポテンシャルでありながら実際の発動機会はその逆の状況にしか訪れないというフレーバー以上の意味が見いだせないものになっていました。もう一つ気になってしまうのは、『撃』の理屈です。苦手なタイプに対して特訓を積み、受けるダメージの軽減や回避率が上がるのも解ります。何故苦手なタイプに対して技が『必中』するのか? 『撃』廃止は英断だと思います。

ライバル

ポケモンスレでよくライバルの重要性が説かれますが、そもそも何故ライバルを用意する必要があるのでしょうか? 答えは原作がポケットモンスターだからです。ゲームで最初の三匹を貰い、ライバルと戦うのはどのシリーズにもあるお約束。しかし、最初の三匹を読者に選ばせるのはデータの都合的に厳しいので、実際は別の方法で入手やサトシのようなパターンになるでしょう。ライバルは原作のストーリーに大きく関わりますが、ポケモンスレの大半がオリジナルストーリーなので作劇上必要ないなら無くてもいいと思います。

主人公のデータ

作りやすさは統率>能力>万能>育成>指示だと考えています。

・育成型にある、既存の描写・説得力の無さ・読者との剥離

僕が問題視しているのは、育成そのものです。たとえば、ダイスを振ってゴールしたら育成完了というシステムが本家の方になりましたが、これは結局育成が早いか遅いかだけの話なので失敗でしたね。本家はモードという形で読者が育成に関わるということになってますが、これは育成型以外のスレでも採用されているので、モードは育成型の特権として成立しません。

何が凄いのか分からない。指示型なら安価誘導があれば、このキャラは頭いいってなります。統率ならついて生きていきたくなるような描写とか、そんなのを、能力なら俺つえーすればよし。育成は? 数揃えれば凄いのか?

育成が凄いのはその過程にあるのに、残るのはデータという結果なんですよ。育成が凄いって思わせるのは統率が高いって思わせるよりも難しい。主人公の努力を読者が分からないっていうか、リンクしない。それこそ馬を育てるかのようにポケモンを育てなければ。本家以上にトレーニング過程を描くのでしょうか。

指示型 ヤドンでもなれる指示AAと指示誘導、指示のリターン

ポケモンバトルにおいて正解というのは殆ど無いです。お互いのデータが全て見えている場合の最適解というのは存在しますが、そこにたどり着くまでに何回も正解が無い指示を繰り返します。勿論、これとは別に合理的な指示というのは存在します。ポケモンバトルはじゃんけんという表現の仕方をする人もいますが、やり方さえがわかれば上に行けるゲームです。だから、指示Aくらいまではそれでいいと思います。

指示の話をする時に問題となるのが、GMの指示です。僕は自称指示B+だが、どう見積もっても指示AAじゃない。育成Sなら育成Sのデータ、統率Sなら統率Sのデータ、能力SならSのデータを用意すればいい、しかし指示Sなら指示Sの指示が必要になる。
指示Sというのは未来予知が出来るレベルだと思っていますが、それをどうやって実現すればいいのでしょうか。一つは、未来は観測された時点で確定するという考え方ですね。エピタフやビジョンみたいに、規定の行動を取ったらこうなるというケースを提示します。

もう一つはカンニングです。指示安価とデータを認識し、書き込むという手間が掛かる以上、基本的にはGM側が指示を決定する方が早いです。が、GMが迷ってる間に指示が決定しているというパターンはあります。特に指示が高いキャラをGMが操作している時は。どのみち、GMは読者側の指示を見た後にその処理をを行うので早いか遅いかだけです。一応誤解が無いように言っておくと、バトル中のデータ差し替えや読者の指示を見てこちらの指示を変えるというのは、可能であるものの面倒なので普通はやりません。あからさまにおかしなデータや指示であることに気付いた時だけ修正します。

主人公の指示が高くても、指示をするのは読者なのでそこにずれが生じます。それを埋めるのが指示誘導で、ヒントであったり、考えるやタイムといった形で読者と主人公の指示差を埋めるわけです。指示が高いキャラを1回や2回操作するならそれで何の問題もありませんが、指示型主人公だと常にこの恩恵を受けるので、・読者の介入する余地が少ない ・指示誘導に逆らう(読み取れない)の2点がまず問題になります。

・読者の介入する余地 
或いは、考えることが少ないとか。ガンガンヒントを出るなら読者はそれに従えばいいので、正解が見えない指示をする必要はありません。誰でもやり方さえ分かればダイスが振れるのと同じように、誰でもヒントのままに正解の指示を出すのが楽しいかどうかは知りません。いるとは思うけど……

・指示誘導に逆らう
どっちかと言えばこっちの方が問題です。GMとしてはヒントを出し過ぎて難易度が簡単になってしまうなら、ヒントを減らします。数を減らすとか、内容を難しくするとかです。そうなると、読み解けない奴が出てきます。そうでなくても、こちらが意図しない形で言葉が伝わってしまうというのは何に限らずともあります。悪手を打つというのはどのスレでも起こることですが、指示型は指示で読み勝つことを前提とした資質なので、フォローが苦しいです。

指示のリターン
ポケモンバトルに限ったことではないですが、勝利に必要なのは読み勝つことではなく、読みという不安定なものに極力頼らないことです。どれだけ指示が高くても相手の指示を完全に当てるのは無理です。読み負けることもあります。本家では相手との指示差がある場合に急所率が上昇しますが、これもかなり不安定なリターンです。また相手の手が分かっていてもどうしようもないことは多々あるように、読み勝つことで莫大なアドバンテージを手に入れられたり、ちょっとだけだったりと読みのリターンも不安定です。

私マスの方ではリターンとして相手の攻撃無効特性・バトンタッチでの継承。正しい指示に対して『覚醒補助』、ミスをフォローのためにも『覚醒補助』という回答でした。

・廃人と論者

ポケモンガチ勢≒廃人です。その情熱がバトル以外に向いているケースもありますが、グッズ集めとかに注がれてなければポケモンの孵化作業とかに手を付けてると思います。ポケモン二次創作の主人公を考える際、初心者なら現地人設定でいいので殆どの場合転移ものは主人公が廃人になります。上でも述べたように廃人はチャリ漕いでポケモンを数万匹逃がしてるヤバい奴らという認識が広まっているのでキャラの在り方も似たようなものになってくると思います。廃人の多数を占める素早さ至上主義に対抗している一部が論者ですね。論者は廃人の一種なのに、廃人とは違うキャラ性と獲得した唯一無二の存在です。異教徒を導くという使命があるので、どんな場所でも積極的に活動するであろうことも好印象です。

実機の方はメタゲーム要素が高く素早さは大事ですが、俺マスだと優先度の氾濫やデータが取れないこともあって、割と役割論理は理にかなったものになっています。俺マスじゃなくても、ポケモン二次はこういった環境になりやすいです。

ここで触れたいのは、廃人の都合の良さです。バトルで使えるポケモンを一体作るのに大体数百匹くらい卵を割らなければなりません。乱数なしで色違いを狙う場合は数千匹ですね。そういう業を抱えた存在であるにも関わらず、アニメに毒されたのかポケモンの乱獲等を否定する廃人は嫌いです。PTの手持ちを持ちながら転移するのは構いませんが、それが多くの犠牲によって生まれたものならその行いを肯定すべきだし、少なくともポケモンの厳選行為についての見解を示すべきというのが持論です。その点も俺マスはよく出来ていて、論者という厳選を肯定する立場でありながらも、ここは優しい世界で種の尊厳を穢したくないからそういう行為はやらないというのは納得のいく回答でした。

※ 安価と初回限定能力
これは完全に余談ですが、神の言う安価をスレの方針にして物語を作れというのは嘘だと思ってます。パンツの安価からパンツァーを作ってそれを長年の間やり続けたのは凄いですが、結局4期はバトルものでパンツァー要素は無し。俺マスも「読者」とはいったい何だったのか?と思ってますが実は伏線だったりして。それが悪いってわけじゃないです。ジョジョの奇妙な冒険で初回だけ変な能力使うみたいな感じに、ドルオタのオタ要素が抜けてったみたいな。ドルオタは応援するっていう芯がぶれてないし、あくまでポケモンスレなので気にならない変化ですが、俺マスの論者は本当に論者か?って思うことはあります。ハーレム作ってるのに、男の娘には興味を持たないし(ヤティ「オス」を姉と呼ぶ文化がある)。「あかいいなずま」は役割論理的なのに、「ほのおのかべ」は役割論理の考えと相反する部分とか諸々、本質的な部分で論者じゃないっていうのは感じます。ただ、俺マスのやる夫が論者かどうかというのは基本どうでもいいことです。

エロ
結論から言うと必要ないです。やりたいならやればいいんじゃないでしょうか。俺マスのエロもテーマとぶれているというか、命というのが一つのテーマになっている中で、都合のいい避妊法でヤリまくるのはいいのだろうか?って少し思います。他人のチームに手を出すのも問題になりかねない行為だし、ストーリー的に必然性が無いので(だからこそいいのかもしれない)。

主人公の能力

僕のスレでやる夫が使う『廻る世界』(T終了時、味方ポケモンを任意交代させることが出来る。)の問題は3つあります。

①対処が困難
ポケモンを自由に変えられるということは、有利対面を幾らでも作れるということです。相手がその対面を嫌って交代してもこちら側はまた交代すればいいだけの話なので、曇天返しよりも交代キラーです。僕のスレでは何故か交代制限がありませんでしたが、普通は1Tに1回の制限が付くと思うので読者側の交代も抑制されるという効果があります。6体と殴り合って勝てるポケモンなんていません。

②残りポケモンによって強さが異なる
手持ちが6体いる時が一番強くて、一体減るごとに選択肢が減る≒弱くなる。選択肢が減ること自体はいいんですが、優勢な時は凄く強くて手持ちが少ない時に捲りづらいってのは主人公の固有として相応しくないです。

③操作を要求する
廻る世界はその性質上、T終了時に安価が必要です。1回のバトルの合計Tが15Tなら、約10回操作することになります。

こういった問題を解決しているのが真理さんや先生のところで、T制限、死に出しでの切り返し〇、自動発動という回答を出しています。他の手段としては、『指令』が発動した時をキーとした固有とか。

ストーリー

※ 余談 なろうで面白い作品を探すコツ
巷ではスマホ太郎とも呼ばれる「異世界はスマートフォンとともに。」という作品がなろうにおいて一定の人気を誇る理由は、その更新日にあります。序盤は毎日投稿、その後も毎週投稿を続けることによって読者に惰性で読む習慣を作らせているわけです。不定期更新なのに評価が高い作品を探しましょう(それか、1章分書き終えてから投稿するタイプ)。

俺マスはすごいなろうっぽい物語です。ストーリーを頑張れと言われてもどうすればいいか分からないという人はなろうを参考にすればいいと思います。特におすすめは悪役令嬢ものですね。ちょうどアニメもやってますが、悪役令嬢ものは短編~中編向きの題材なので、カタリナ様(統率型)で軽くやるといいですよ。

設定の再提示・再解釈

データの話に戻ります。なろうでは緩いシェアワールドみたいな感じで、ギルドであるとか、魔力って言ったらそれを中心として扱わない限り軽く説明するだけで終わりです。異世界に転移したってなったらもうそれは確定します(勿論一人だけ取り残されたとか、実はロシアだったとか、変化球は何百とある)。

ポケモンスレは、なろうよりも直接的に設定を共有しているのに一々用語の解説を行うのが正直怠い。っていうか私マスも俺マスも普通に傑作なんだから読者も作者もまず見るべきで、作者はそれに加えてゲームの方もそれなりに遊んでいるとよし。最近は、冒頭にさらっと説明をして流すスレもあるけど、まだ省略しきれていないという感想。今の10倍ポケモンスレが増えれば絶対説明なんかしないのに。

設定の共有もそうだけど、データも共有すべき。誰かが新しくスレを始めようと思った時、大量のデータを用意するのは負担が大きい。だから、データを作る人とスレを作る人、これを完全に分けるのが理想。あくまで理想。


小説RTAの話

RTAについての解説は省略して、代わりに僕が好きなゼルダシリーズのRTAについて話します。ゼルダシリーズはフラグ管理や物理演算が独特で、毎回のように爆弾で吹っ飛ぶ主人公を見ることが出来ます。RTAの面白さまず、チャート構築です。RTAは早さを求めるためにはどんなことでもします。それが遠回りに見えるようなことであっても。RPGの場合だと、レベル上げが正義なので稼ぎを長々と挟む、ラッキーを只管倒して敵に確1取れるようになってから挑むみたいなのはつまらないです。RTAの面白さはギャップです。
次の見どころは走者の操作ですね。RTAでは高難度のテクニックやバグ技を使うことが多く、中にはかっこいいものもあります。面白いのも。TASなら失敗しませんが、RTAは人間なのでミスります。必死でやってミスるから面白い(投稿されている時点である程度の記録は出ているのである意味予定調和でもあります)。そうなった時のリカバリーも必見。

これを小説に応用すると、化学反応が起きたのです。元々、実況プレイの小説化は幾らか取り組まれていて、(↓とか)
https://ncode.syosetu.com/n1963el/
でも面白い奴はあんまり無かったのが現状です。
で、RTAの面白い奴です。なんと2個もある。
https://syosetu.org/novel/202827/
https://syosetu.org/novel/206357/
走者と操作キャラの二重性をうまく生かしてるのがポイントです。このギミックをポケモンRTAを活かすことは難しいですが、走者と操作キャラの視線の違いは面白さの一つです。

原作をゲームの中の世界と定義し、ステータスとキャラ厳選という概念を持ち込んだのは発明なのです。これで強いキャラを引くまで厳選したから強いという理屈が成り立つ。
また、早い≠面白いです。僕はその過程を重視しています。手持ち集めにカジノに行ってコインを集め、ポリゴンを買うことで時短になるみたいな面白さ。小説なので盛り放題です、腕が試されます。

選んだ理由

テンポの良さを追求してしまいましたが、その究極系はやる夫スレをやらないです。読者のこと考えるの大変すぎるので要りません。多分、やる夫スレに元々向いてない。RTAは僕の考えに合っていました(書いてないけど)。バランスについての話とか触れてない話題は幾つかありますが、質問あったら答えます(答えられるなら)。文句は聞きません。

この記事が参加している募集

#コンテンツ会議

30,734件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?