セブンス・フォーチュン 解説 part1

セブンス・フォーチュン ― 超絶脱衣麻雀 外伝 ―

短編小説 全3話構成 文字数 約19000

完結したので、牌譜や設定について語ります。

※ネタバレを含みます。

【第1話 7の日】

今回は7月7日、七夕の雀栄町じゃんえいちょうが舞台。まずは前日からストーリーが始まります。

麻雀部の親友リエ・サオリ・コトと、部外者の七々トしちうら七可ななか(主人公)が日課のネット麻雀をしていた。

七可は持ち点『7700』のラス目で終局。明日の七夕祭りに遅れないよう、釘を刺される。
ただ遅刻癖ではなく、七可は毎月7日に時計が全く読めなくなる奇病に罹っている。

当日やっぱり遅刻する七可を待つ3人。そのとき七夕に因んだ訳の分からないカツアゲ野郎、雀奇団ジャンキーズのヒラ男と遭遇してしまう。
やっぱり意味不明な因縁をつけられ、麻雀勝負を要求される。身を守るため、三人は対局に挑む。

例に倣い雀奇団とモブの対局は、一方的なものとなります。その内容について、少しだけ触れていきます。

開局はリエがヒラ男から3900点の直撃を奪う珍しい展開となる。

その次局、

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東二局 ドラ7s
北家 サオリ 25000
東家 リエ 28900+7800
南家 コト 25000
西家 ヒラ男 21100

リエ 手牌
[456m 11234p 56s][東↑東東][4-7s待ち]

ヒラ男 手牌
[手牌×7枚][←867p][8↑88m]

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親番のリエはダブ東、ドラ1。30符3ハンは5800点。高めドラ7s引きなら30符4ハンは11600点。

対するヒラ男は喰いタン。打点は不明。
二副露ツーフーロしてドラが1枚も見えていないことから、高打点ではなさそう。

当然リエが押します。
しかしアガったのヒラ男。

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ヒラ男 手牌
[34m 55p 777s][←867p][8↑88m][ツモ牌 2m]

断么九タンヤオ、ドラ3。30符4翻は2000、3900点だヒラ!」

「くっ……意外に大きい……!?」

「両面からの仕掛けヒラよ? それなりの算段があるに決まっているヒラ」

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暗刻アンコ自体がレアなので、ドラがピンポイント集まるのは、かなり運がいい。基本的に雀奇団はバカヅキしている。

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東三局 ドラ9p
西家 サオリ 23000
北家 リエ 25000-4000
東家 コト 23000
南家 ヒラ男 29000

ヒラ男 手牌
[手牌×13枚][先制リーチ]

リエ 手牌
[133367m 345p 99p 23s][ツモ牌 5s]

 打、1m。
 1mと5sの比較。3mが手牌に3枚あるため、ワンチャンス1mのほうが当たりにくい。これぐらいは押す。

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正しい判断だと思います。
雀頭じゃんとうが9p以外だとリーのみなるため、1mよりも現物が良さそう。

結果はリーチに追いつかず、ヒラ男の連続和了ホーラ。脱衣モードが発動します。

モブ脱衣はあまりしないのですが、最後の外伝作となりますので豪華に脱がしてみました。

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東四局 ドラ3s
南家 サオリ 21000
西家 リエ 23000-14000
北家 コト 19000
東家 ヒラ男 37000

リエ 手牌
[13577m 4579p 79s 東發][ツモ牌 3s]

ヒラ男 手牌
[手牌×7枚][←東東東][中中中→]

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ヒラ男は索子ソウズ混一色ホンイツと、大物手の様子。

対するリエは、未だに三向聴サンシャンテン。愚形だらけで、とてもアガれる手にならない。
こんな状態から索子ソウズを打っていては、いくら点数があっても足りません。
東と中を鳴かせてでも手を進めたコトに任せ、リエはベタオリをする。

しかしコトも危険牌を掴み、撤退を余儀なくされる。

今局はヒラ男の親っ跳が決まり、さらに点差が開いた。

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東四局 一本場 ドラ8m
南家 サオリ 15000
西家 リエ 17000-38000
北家 コト 13000
東家 ヒラ男 55000

リエ 手牌
[4m 577p 1189s 西北白中中][三向聴サンシャンテン]

サオリ 手牌
[手牌×10枚][←567p]

ヒラ男 手牌
[手牌×10枚][111→m]

――――――――――

リエは今回も休み。
サオリの筒子ピンズとヒラ男の萬子マンズで染め手対決となる。
そろそろヒラ男の親番を蹴らないと、完全に大勢が決してしまう。理想はヒラ男が直撃くらうことだが、なかなか掴まらない。

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ヒラ男 手牌
[3456788889m][111→m][ツモ牌 3m]

清一色チンイツ、ドラ4。親の30符9翻は倍満バイマン8000オールの一本場は8100オールだヒラ!」

 3-6-9m、7mの四面待ち。

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強気の9pを通され、4連続和了ホーラを決める。
今局は4ハンのアガリから始まり、満貫マンガン跳満ハネマン倍満バイマンと上がっていくアガリにしています。

つまり次のアガリ方は……?

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東四局 二本場 ドラ1p
南家 サオリ 6900
西家 リエ 8900-70400
北家 コト 4900
東家 ヒラ男 79300

ヒラ男 手牌
[手牌×13枚][先制リーチ]

リエ 手牌
[788m 45p 22667788s][ツモ牌 6m]

「リーチ!」

 打、8m。
 3-6p待ち。

――――――――――

リエの手は5ハン満貫マンガンからが確定した。ヒラ男の王様リーチに対し、最後の抵抗となります。

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 ヒラ男のツモ。

「よく追いついたヒラね? そのガッツに敬意を表してやるヒラ! カン!」

 1pの暗槓アンカン

 ヒラ男、ドラ4。

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リエにも新ドラが乗り、跳満ハネマンからの手になった。勝負の 捲り合いとなるが、

――――――――――

「ツモォ!」

[345m 5666p 567s][《1》11|1p][ツモ牌 7p]

 47p、5pの三面張さんめんちゃん

「リーチ、ツモ、ドラ6……」

 裏ドラが捲られる。
 裏ドラ表示牌、9p。
 つまり裏ドラ、1p。

「裏ドラ4! 親の60符12翻、三倍満サンバイマン12000オールの二本場は12200オールだヒラ!」

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リエの待ち6pも少なく、勝ち目は薄かった。
ヒラ男の三倍満サンバイマンで終局となる。ちなみに倍満バイマン止まりでも、リエ以外がトぶため、ただのオーバーキルとなっています。

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雀奇団ジャンキーズにしてはクセのない打牌と、バカヅキなヒラ男に対し一体どういう勝ち筋があるのか。

次回 七可 VS ヒラ男 デュエルスタンバイ☆

part2に続く

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