#097 帯状疱疹のワクチンを接種した

帯状疱疹のワクチンを接種した。少し前にテレビCMで紹介されていたこともあって、このワクチンの存在を知っている人もいるだろう。

帯状疱疹は、水ぶくれを伴う赤い発疹やピリピリとした痛みが、からだの片側に帯状に現れる。日本人の90%以上は、子どものときにかかった水ぼうそうのウイルスが体内に潜伏していて、加齢や疲労、ストレスによる免疫力の低下で80歳までに3人に1人が発症しているそうだ。特に50代以降にその発症率が上がるらしく、ワクチン接種が推奨されている。

大人になってからはインフルエンザのワクチンすら接種をしたことがない僕としては、コロナのワクチンが久しぶりだったのだか、この帯状疱疹のワクチンについては自治体の一部助成が始まる50歳になるのが待ち遠しかった。なぜなら、数年前に帯状疱疹を発症したからだ。忘れもしないコロナ禍に入った年、3月にバンコク旅行を予定していて長期休暇届も会社に出していた。それが、コロナの蔓延が本格的になり、その3月の旅行はキャンセルとなった。ところが、その予定していた日程の直前に帯状疱疹が発症し、予定通り長期休暇をとり、その間ほとんどベッドの上で過ごすことになった。今思うと、その前の年の10月から部下が増え、そのストレス発散の機会がなくなったことで精神的にピークを迎えていたのかもしれない。

発症した人のうち2割は、治ってからも辛い痛みが3か月以上続く帯状疱疹神経痛になるようだが、まさに僕はそのタイプだった。僕の場合は、首の左側から後頭部にかけて発疹が出たのだか、最初の数日間は激痛で夜も眠れないほどで、発疹が治っても1か月くらい激痛は治らなかった。抗ウイルス薬と鎮痛薬が処方されるのだが、鎮痛薬を増量できないか医者に相談したくらいだ。飲み薬だけでは痛みが治まらないので、痛みのあるか所に麻酔を注入するブロック注射もした。しかし、これを続けるのは体に負担と思い、次に鍼灸治療を週に1回、2か月ほどした。こんな感じで3か月はこの痛みと闘い、長期休暇後もまともに仕事ができなかった。いいのか悪いのか、コロナ禍の緊急事態宣言もあって、出社の必要がなかったこともあり、部屋で休み休み仕事をして乗り切ることができた。その後も時々激痛が走ることが続き、完全に痛みがなくなるまでに半年はかかった。

こんな経験を2度としたくないと、ワクチンを受けることを考え、一部助成の始まる50歳が目前だったので、そのタイミングを待っていたのだ。ワクチンの種類は2種類あり、生ワクチンと不活化ワクチンで、予防効果に大きな差があるとされている。費用は高いが長期の予防効果が期待できる不活化ワクチンを摂取することにした。
不活化ワクチンは2回摂取が推奨されており、先日1回目の摂取を終えたところだ。コロナワクチンと同じように、翌日は熱が出て倦怠感に襲われたが、翌々日はすっきりした。2か月後に2回目を摂取する。

ワクチンは体の負担もあるし、予防効果も保証されていないため、ひとに摂取をおすすめできるものではないが、今回の帯状疱疹ワクチンについては僕にとってはありがたいもので、自治体の一部助成に感謝したい。

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