ミドル学歴のビジネス戦略 part2マインド編
part2では社会人としてのマインドについて解説したいと思います。
社会人のマインド
ビジネスステージ
学校で数学を学習するときに数ⅠA、数ⅡB、数ⅢCのように順を追って勉強するように、サラリーマンも順を追って学習する必要があります。例えば、新入社員レベル、中堅社員レベル、管理職レベルのようなイメージです。これがビジネスステージの概念です。これをかっ飛ばして、有名経営者の経営本を読んでもステージが違うので、血肉になりません。
まずは自分の事が最低限出来るようになり、チームに貢献できるようになり、チームを管理するようになるのがいいのです。
なので、社会人が学習をする場合、自分がどのステージにいるのかを意識して学習をしましょう。遠くの高い山を眺めて「きれいだな。壮大だな。」とは思うのをやめて、自分の足元に石を積み上げましょう。
ビジネス三大疾病
日本人の死因の上位を占める「がん(悪性新生物)」、「心疾患」、「脳血管疾患」。 この3つの病気を総称して「三大疾病」と呼びます。ビジネスの世界にもビジネス三大疾病がありましてそれが「うやむや病」「評価恐怖症」「追い込み馬病」です。これらの疾病にかかるとビジネスでは死に関わります。
「うやむや病」はうやむやな言葉を使ったり、結論をはっきりさせない病気で、日本人の国民性から日本全体で蔓延しています。
具体的には「少し」とか「ちょっと」とか受け取り手によって尺度が違う言葉や「なるはや(なるべく早く)」などの期限をはっきりさせない言葉を使うことです。このような抽象的な言葉は「実数」で説明しましょう。
「少し遅れます」→「10分遅れます」
「ちょっと増やしてください」→「3つ増やしてください」
「なるはやで」→「明日の18時まで」
これって相手の反応が気になって使ってしまうのですが、その根本な理由は自信のなさです。状況が悪化するだけで相手のためにもなりません。
可能な限り、主観な言葉ではなく、客観的な実数を伝えることで「うやむや病」を治療していきましょう。学生までは便利だった子もしれませんが、社会人ではそのような配慮にもならない配慮は不要です。誤解を生まないでほしいのは、社会人の前に人間として相手へ配慮になる配慮は重要ですよ!
「評価恐怖症」は業務の中で自分の作った成果物をなかなか周囲や上司から評価されるのが怖い病気です。例えば、エクセルやパワポの資料などです。完ぺき主義の人は重症化するといわれるやつですね。これも温めるだけで、温めて期限ぎりぎりにやっと周囲や上司に見せるのが落ちです。そうすると、成果物のそもそもの方向性が違ったりした場合は修正する余裕もありません。この病気を治すためには、一度、勇気をもって早めに(イメージとしては全体の20%の完成度の時点で)見てもらうことです。これをいっぱい経験するとその時のフィードバックで方向性が早まり結果的に、納期も早くなり、方向性も合致するので成果物の品質が上がります。
治療の第一歩として、評価されることを恐れることで評価が下がりますが、評価されることを恐れないと評価が上がることを知ってください。
「追い込み馬病」は納期に近づくにつれてやる気を出して、ラストスパートをかける病気です。夏休みの宿題で皆がやるやつですが、これをやるとビジネスでは致命傷になります。この病気にかかると納期に遅れる可能性が高くなります。納期に遅れる社会人は信頼をなくすので、チャンスが来なくなります。
治療法としてはスタートダッシュ型になることです。生活リズムでいうところの夜型の人間が朝型の人間になるのです。期限のある仕事が決まったらまずは着手することです。着手こそが仕事の9割なのです。勉強も同じ。そして可能であればラストスパートのごとく、スタートダッシュで8割方進めてしまうことです。その際に全然進まなかったとしてもむしろ工数が想定よりかかる業務だったことがわかります。これがもし納期ぎりぎりで工数が大きいものと分かったら大変です。周囲が落胆し、リカバリーできない場合もあります。しかし、初期の段階でそれが分かれば打つ手はいくらでもあります。
そもそも業務の工数なんて、超一流の人間でも着手しないとわからないわけですよ。そもそも着手しないと見えてこない工数があるわけですからね。それを一般の人間が、着手する前に正確に全体の見積もりができるかというと、そんなわけないのです。工数とは着手してわかるものなのです。
話を戻しますが短期的にも手も朝型の人に優秀な人が多いのはこの理由です。朝に仕事が後手に回ると一日が後手に回ります。
中長期的にも、前半で後手に回ると、その業務・プロジェクトは常に後手に回るのです。
だから「追い込み馬病」の人間は、まず着手すること。そして可能であればスタートダッシュを切ってなるべく早めに完成されることです。
日本のビジネスでは実に多くの人が、この三大疾病「うやむや病」「評価恐怖症」「追い込み馬病」を患っているのです。
ビジネスの迷信とあれこれ
ここではビジネスで迷信だと思っていることをいくつか紹介したいと思います。
コミュ力神話
もしビジネスにおける「コミュ力」のことが「誰とでもワイワイ/ガヤガヤと楽しく話せる力」やそれに近い力だったらそれは間違いです。
ビジネスにおけるコミュニケーションは論理的に筋道を立ててわかりやすく話せたり、自分の持っているイメージを相手にわかるように説明したり、利害関係者の意見を調整/整理する能力を指します。
そこには相手の背景や立場、感情をくみ取って調整する高度な能力が含まれているので、学生で通用したコミュ力がそのまま会社でも発揮されるわけではありません。
一方で、「誰とでもワイワイ/ガヤガヤと楽しく話せる力」がなくて、学生時代にコミュ障と言われていたような人でも論理的に筋道を立ててわかりやすく話せたり、自分の持っているイメージを相手にわかるように説明したりできればビジネスでは立派な能力です。
夜型評価
めちゃくちゃ夜遅くまで仕事している人はなんか頑張ってる感が強いですが、そんなことはまったくないです。
夜型でもハードワークしている優秀な人もいれば、仕事の納期に間に合わずに不可抗力で残業している人/業務効率が悪くて残業してしまっている人もいます。感覚的には後者の方が多いのではないでしょうか。
先ほども説明しましたが、朝に仕事が後手に回ると一日が後手に回ります。朝型と夜型、どっちの方が優秀な人が多いかというと、朝型の方が多い、というか働き方として、結果的に朝型の方が成果を上げやすいと思うんですよね。
でも、出社している人がいない中働く朝と、皆が帰る中で働いている夜型だと、勤務時間や質が同じでも、後者の方が頑張っている感が伝わりやすいんですよね。。。なので、なんか夜型の人間が評価されるような空気はやめてほしいですね。
アメリカ崇拝
アメリカの働き方は過大評価されていますが、国民性や地域性がまったく異なるので、ほとんど参考にはならないです。
思考で行動を変える
「思考で行動は変わらない」が「行動から思考を変えること」ができます。前者は意識だけ高い人間になりかねない。論が立つが行動が伴っていない大人はダサいです。
PCスキル過小評価
夜型やアメリカは過大評価されている一方で、PCスキルって過小評価されていると思います。具体的にはタッチタイピングとショートカットです。
タッチタイピングできる人って、タッチタイピングではない人と比べると単純な業務効率が2~3倍になります。つまりタッチタイピングではない人が8時間かかるパソコン業務を、タッチタイピングできる人って3~4時間で終えられるんですよ。
で、私はショートカットを多用するようにしているんですが、例えば、パワポショートカットで1秒できるようなことをわざわざ10秒かけてやっている人とか平気でいて。でも、ショートカットって教えてもらえないので、むしろショートカット使わない人って多数はなんですよ。自分で覚えないと使えるようにならない技術。
すると「タッチタイピングとショートカットを使える人」と「タッチタイピングとショートカットをどちらも使えない人」って業務効率が2~数100倍違ってくるんですよね。逆に、業務効率が2倍以上上がるならそのスキルを絶対覚えますよね?その分、別の仕事したり、プライベートに時間を使えるべきですから。
できる人から言わせてもらうと、できない人はわざと遅くやっているのではないかと思うレベルなんですよね。。。
だから、私はホワイトカラーでパソコン業務が主流になっている間は「タッチタイピングとショートカット」は小中学校でマスターを義務化すべきです。
そして、「タッチタイピングとショートカット」を使えない人は今すぐ、課金してでも習得すべきです。
タッチタイピングって、できるひとならご存じですけど、正しい姿勢でしかキーボードを打鍵できないので姿勢もよくなるんですよね。腰痛いわーとか肩痛いわー、という人はタッチタイピング覚えれば一石二鳥ですよ。
マジで「タッチタイピングとショートカット」は過小評価されすぎ(怒)
AI普及
これまで割とAIが普及してない前提で話していますが、今後ゲームチェンジャーとなりうるのがAI技術です。インターネットやパソコンがあった前と後では働き方が大きく変わったように、AI技術が働き方を大きく左右します。同時通訳できるAIやプログラミングができるAIは既に出てきているので、その精度が高まり、普及してしまうと、割とAIが得意な分野であるビジネス三種の神器と言われた「英語」「会計」「IT」なんかも、学ぶ必要がなくなってしまうかもな、なんて思ったりしています。
だから、AIが詳しくない人も、AIはどうゆう分野についよくて、どういう技術やサービスが出てきているのか、くらいは追っておいた方がいい気がします。
途中で迷信と関係なくなった部分や過小評価/過大評価の話にもなってしまいましたがpart2はこんな感じです。次のpart3では、ミドル学歴の人が具体的にどんなスキルが必要なのか解説していきたいと思います。