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1%コアファン理論という話

僕の頭の中にある「売れる、広まる」というのはどういうことなのか?という僕の中で勝手に作った理論があります。

日本の人口を約1億人と仮定するとその1%は100万人です。

スポーツ、音楽、ゲーム、映画、アニメ、文芸、経済、学術etc...なんでも良いのですが、あらゆるジャンルにおいて、その分野のコアファンが人口の1%を超えると全体に影響を持ち始めるというのが「1%コアファン理論」です。

マーケティング理論でいう”キャズム”の話とほぼ同じなのですが、実際にキャズムを超えるのはどれくらいなんだ?という指標を少し明確に仮定したのが1%のコアファンという話です。
厳密に言うと、1%のコアファン自体が全体に影響を与えるというよりは、1%のコアファンに影響されたその周りの人たちがさらにその外部に影響の余波を与えていく図式だと思うので”レバレッジ”を期待した上での1%のコアファンという理屈です。

具体例で言うと、野球やサッカーのコアファンは日本に100万人以上は確実にいますよね?なので野球やサッカーの動向は日本全体にも影響を及ぼします。

これをビジネスで例えてもよいのですが、例えばリクルーティングに関する仕事をしている人を”職についてコアファン”と仮定すると、そういう人たちはもちろん100万人以上いるので、就職や転職というジャンル日本全体に影響を与えることになります。

これを逆に利用して「あるジャンルにおける影響力を持ちたい(売れたい)」と考えた場合にやるべきことは…

1.まずそのジャンルを構成している全体規模(人口)を出す
2.その1%の人数をコアファンにする戦略を立てる

となります。

例えばですが、あるアイドルグループがシーン全体に影響を及ぼすぐらい売れるには何人のコアファンが必要でしょうか?

非常にざっくりな算出ですが、アイドルシーンを構成している人口が10万人いると仮定します(ここにはアイドル本人や事務所他のビジネス側の人、アイドルを応援しているファンの人など関わる人全てが含まれます)。

10万人の1%は約1,000人なので、アイドルグループがシーン全体にも名前が知られるようになるために必要なコアファンは1,000人ということになります。

ここでコアファンの定義も必要になってくると思いますが、僕が想定しているコアファンは、楽曲がリリースされれば当然の様に買い、大小問わずライブやイベントに足繁く通い、なんなら地方遠征も辞さず、メディアへの露出情報があればそれらはくまなくチェックし、さらにファン同士のコミュニティにも積極的な人というイメージです。

「コアファン」というよりは「コアなオタク」と書いた方がマッチするかもしれませんが、野球やサッカーのファンにもこういったレベルで応援活動をしている人は山ほどいますし、シーンを支えているのはこういった人たちなのは間違いないので、コアファンの数をキャズムの自分なりに分析するために使用しました。

ではもし、そのアイドルグループが爆発的に成長して10万人のコアファンを獲得するグループになったとしたらどうなるか?10万人のコアファンという数から逆算すると、そのグループは1000万人規模のマーケットに影響を与えることになりますので、アイドルシーンを飛び越えて音楽シーン全体にも影響を及ぼすスターといえる存在になっているはずです。

実際のこのクラスのアイドルというのは、BABYMETAL、Perfume、ももいろクローバーZなどでしょうか。実際にそれらのグループに何人のコアファンがいるかは分かりませんが(ファンクラブの会員数が目安になると思いますがさすがに公開してないはず)、「1%コアファン理論」の考え方自体は割といい線を突いているような気がするので、「売れるってなんだろう?」と考えたりするときの参考に使ったりしています。

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