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SNSを数字として見ているみなさまへ。

SNSマーケティングの会社に転職して、はや1年。「今このお客様のSNSアカウントで、売上に寄与するためには何をしたらいい?」を毎日当然のように考えながら、アカウント設計から運用監修、広告運用まで見させてもらっている。

目的に即して投稿作成をして、投稿して、結果を見る。文字と画像を組み合わせて、試行錯誤する日々。

私は、ときどき「あれ?これでいいんだっけ?」と不安になる。

私がインターネットの海に放り込んだ、クライアントと一緒に考えた言葉たちは、誰かのもとに届いて、そして行動を変えることができたのだろうか。一方的な情報として、ただ海を漂ってるだけのテキストになっていないだろうか。私たちの言葉は、どこかのだれかを幸せにできたのだろうか?

ここからは、SNS運用者のあるあるの話。

他企業投稿がバズったシンデレラストーリーをうらやましく感じてしまったり、すでにフォロワーの多いアカウントを引き合いに出されて「うちのアカウントは、フォロワー少ないの?」なんて上司に言われたり。そんなことありませんか?

事業会社でSNS運用をはじめたとき、私はずっと他企業のアカウントを見て勉強しつつも、自社の数字の小ささを少しだけ嘆いて、そして悔しく思っていました。

もちろん、企業がやるからには数字が必要です。だから、フォロワー数は大事ですし、PV数やURLクリック、さらにいえば、SNSを含めたマーケティングで売上増に寄与しているかはもっとも大事です。

でも、3年ほど仕事としてSNSに向き合ってみた私は思うんです。

SNSは数字ではない、って。もちろん数字で測るものではあるけれども、SNSを短期的な数値目標としてみるのって、どうなんだろうって。

FacebookやInstagram、Twitterの歴史をひも解いてみると、仮にそれが匿名のアカウントだとしても、それらはどれも人と人がコミュニケーションをし、企業が参入し、モノやサービスが生まれ、経済活動が行われています。それってつまり、SNSは世界なんです。

インターネットがもたらしたSNSという場所。

お店と変わらない「場所」なんです。たしかに店舗を出店するときに数字は見ます。交通量の多いエリア、商圏から割り出した世帯数、昼夜人口などなどなど。物が売れる条件のいい場所に出店します。

けど、そのあと売れるかどうかはお店での顧客体験によります。スタッフがふてぶてしい態度をとっていれば、売れるものも売れません。けれど、辺鄙な場所でもそこでしか受けられない接客サービスがあればわざわざ通う人も出てきます。それこそ素敵なお店はSNSによって、瞬く間に世界に広がっていく時代です。

どんな理念のあるお店なのか。どんな想いがこめられた商品なのか。どんなスタッフが接客してくれるのか。それは、そのままSNSの世界にも当てはまると思うんです。

SNSを数字として見ているみなさまへ。

「フォロワー数いくつになった?」は「年収いくら?」という質問と変わりません。仮に「フォロワー数は100,000人になりました!」という報告はマッチングアプリ上の「私は年収1,000万円です」とほぼ同義です。

大切なのは、年収ではないんです。

数字は判断するための情報としての価値はありますが、私たちが求めているのは「どんな人なのか」。

SNSとリアルと、なにかと切り分けられてしまう2つの世界。でも本当は、アカウントという接点を通して、企業の姿勢が見えることがなにより大切だと思うんです。

毎日自問自答しながら、私たちがインターネットの海に放り込んだ言葉たちは、誰かのもとに届いて、幸せにするだけの力があるんだと信じてます。


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