坂井存 Zon Sakai 「三島、せせらぎと不思議なくらいの昭和かな」(2日目)
朝、白滝公園に散歩に出かける。けやきの大木が多く、九州との違いを感じる。九州なら木といえば楠だが、ここでは一本も見かけない。木漏れ日や湧水が美しいが、足元は凸凹。富士山の溶岩が表出していてうっかりすると滑る。彼岸花がちらほら咲いているが、まだ蝉が鳴いている。季節の変わり目である。朝から遊歩道をウォーキングしている人を多く見かける。そのまま、小浜のみちから源兵衛川まで歩く。
夜は夜で、街の表情は驚くほど違っている。表通りから一本入れば、まるでそこだけ時間が止まったかのような小さな飲食店が軒を連ねる。看板は、昭和の頃のままだろうか?ホストに案内してもらわなければ入り口さえわからないお店で、たまさか巡りあう旅人同士の交流会。三島は不思議な街である。