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Rui Yamaguchi「"この土地にはまたすぐ戻ってくるだろう"という予感(7日目)」

富士市滞在もあっという間に最終日。息を吸ってはじまり、吐いたら旅が終わっていた、まさにそんな感じ。

ぶっちゃけ言うと、このマイクロアートワーケーションはその言葉通り、ゆっくりしようと思っていた。滞在期間中の成果物も求められていないし、夏のヨーロッパ旅の地続きでここに来ていたので、温泉などに浸かりながら身体を癒しつつ、街を遊歩し、新たな発見を交えながらここ最近の考えを醸成させていこうと…。

そんな思惑は初日からぶっ壊され、気づけば毎日ぶっ倒れるように寝るくらい、インプット塗れで終わっていた。かつて東海道の宿場町だったこの街と、そこに住む人々(集まる人々)が退屈なワケもなく。また、吉原中央カルチャーセンターの瀧瀬さんとイッペイさんの翻訳/コーディネートのおかげで、地元の人とのコミュニケーションのしやすさが段違いだった。富士の山ビエンナーレが2年に1度開催されていることもあり、アーティストを受け入れる土壌もあったのだろう。街と人のそうした部分にかなり甘えてしまったなと今思うと反省することも多いが、1週間という短い時間にしては濃厚な滞在になったと思う。

帰り際、全くと言っていいほど寂しさ的なものがなかった。普通に富士から、大学のある上野まで戻った。つまり、「この土地にはまたすぐ戻ってくるだろう」という予感。自分にとって富士市、特に吉原商店街は特別な街ではなくなった。日常の延長にある場所。友人も増えた。もっと話してみたい人や場所がある。そんなわけで、どうせまた来ます。(宣言)

滞在まとめ記事です。