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伊東市MAW旅人日録まとめ 設楽陸 VR絵日記

総括レポート 設楽陸

種類 画家
滞在地 静岡県伊東市
滞在期間 2022 3/10〜3/15 5泊6日

私は今回、静岡のマイクロアートワーケーションで伊東市に5日間滞在しました。短い期間ではありましたが同じ旅人との旅と伊東市のホストの方々、人々との交流を経てたくさんの刺激をうけました。地方都市が抱える問題や可能性、表からは決して見えない裏側からの側面。つまり伊東市は観光産業で食べて来た街で、放っておいても東京や静岡の都市から観光客が訪れ、バブル時代は「一億足らずのお金持って来ても不動の一個も買えないよ!」と追い返されていたほど栄えていたと街の人から聞きました。私たち旅人が宿泊したホテルの周りの別荘地帯もバブル期に建てられたと思われる住宅、飲食店、ペンション、マンション、私設美術館が閉店廃業、現在営業も含めたくさん点在していました。そういったバブルの背景のお話も伊東市滞在2日目の交流会で仰られていましたが、バブル期を知らない1985年生まれの私としてはそのバブル期の負の遺産も廃墟も歴史的建築物として楽しめました。また伊東市にはジオパークや大室山の伝統行事「山焼き」、わさびの名産地の「わさび田」、東海館、白浜海岸のビーチ、美味しい海の幸などの自然資源が豊富にありポテンシャルがまだまだ非常に高いと感じました。また伊東市の昔から住んでいる住民と東京からリタイヤして移り住んで来た住民との交流があまりなく分断しているという事でしたが、伊東市は地形的に丘陵地帯で地続きの平地の街とは違いそもそも人々が交流しづらく、そのぶん各自で色があるので無理して交流しようとせず各々のセクターで奮闘すれば良いのではと思いました。私も出身地の愛知県瀬戸市の商店街地域でタネリスタジオという20人のアーティストやクリエイターが所属する共同スタジオを運営していますが、商店街全体のまちおこしには参加はせずマイペースに自分たちのスペース、つまり「場」のクオリティを上げていったら外から同年代の若い人が集まり出しゲストハウスや飲食店、古本屋さん、古着屋さんが増えていって自然に商店街も盛り上がりつつある状況になっているので、最初から面で考えず点で展開していった方が後々に点がネットワークを形成し面となると思っているし、伊東市は各セクターに魅力的な自然資源があるので展開の可能性は愛知県瀬戸市よりたくさんあると、見て、聞いて感じました。

あと、私が作品を作る上で重要にしているテーマが妄想・現実・自由の三つで特に妄想という部分にとても興味をもっていただけたのが嬉しかった。普段、絵をメインに作家活動をしリアルスタジオとVRスタジオを行き来しながら現実世界と仮想世界で絵を描いていて、そのコンセプトが生まれたきっかけが小学生の時に喘息とアトピーで体が弱く体育の時間など一人図書室で歴史書や美術の本を読んで妄想にふけって過ごし、家に帰ってもキャンパスノートに今日妄想した世界の続きを描いたり、当時私の家はTVゲームが禁止されていてTVゲームを持っていないのにゲームの攻略本を買ってはノートにダンジョンやステージ、キャラクターを描き写して自分で妄想したゲーム世界の中で独り遊びしていた経緯があり、その発展型が架空の歴史ノートという剣やドラゴン、魔法、機械文明をテーマにした架空の歴史世界を学校のキャンパスノートに描き綴った創作行為で、その頃は現実より妄想の世界、つまり仮想世界の方がより楽しくリアリティがあった。現実は妄想の延長線上であり妄想の延長線上に現実がある。つまり、現実と妄想の間にある情報のギャップが想像力を豊かにし、それが今も自分の創造性の原点となっている。
ここで先ほどの伊東市の方が興味を持ってくれた部分に移住を促進し街づくり現実と理想(妄想)が乖離しているのがフラストレーションであって、今回のアーティストとの交流をきっかけにアートという妄想、つまり創作力が街づくりにも必要だったと、アートがその情報のギャップを埋めてくれる役割を果たしてくれるのではないかということに気づいたと仰って頂けて、自分が作品を通じてずっと考えて来たことが少し役に立ったのかもしれないと思う瞬間でもありました。

この話しを聞いていた同じ旅人からも今回の旅の日記をVR絵日記にしてVRの中でノートに書いたら面白いんじゃないかと意見をもらい、初めてVRで絵日記を書くという挑戦をしました。VR上で文章を書くのは非常に難しく、リアルのように上手く書けない、、、書くのが大変で脳が疲れ誤字脱字が多発と平仮名と漢字を覚えたばっかりの小学生が初めて文章を書くような字に自然となってしまいました。こんな経験なかなかできないし、作為的でない自然体の絵日記が完成しました。最初、VR絵日記に書かれれいる文章の訳をPCで書こうと思ったのですが、これも作品の一部でPC上で正書してしまうのは説明的になってしまうと思ったので、そのままで画像を添付したいと思います。


VR絵日記

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