見出し画像

松本真結子「山焼きの音」(6日目)

稲取の細野高原にはススキの草原が広がっていた。
山際には、大きな風力発電が立ち並んでいる。

画像1

画像2

@細野高原にて(滞在2日目の午前中)

滞在2日目の午前中、宿泊している古民家「錆御納戸」を経営されている、「湊庵」の荒武さんご夫婦と藤田さんとともに、細野高原から東伊豆とその先の太平洋を眺望した。

それから、4日経った今日、
年に一度の山焼きを特別に見学させていただけることになった。

山焼きは、木の芽を焼き土を肥やし草原を守る。
そのおかげで、春には山菜が採れ、秋には金色のススキの草原が現れる。
この土地の大事な慣習だという。

画像3

朝の9時ごろ、山焼きが始まった。
もちろん、私の片手には録音機。

画像4









あぁ、なんてダイナミックなサウンドスケープ!

近くで燃える火、遠くで燃える火。
近づいてくる火、遠ざかる火。
燃え上がる火、衰える火。
360° 聴こえる、山焼きの音。

画像5

画像6

画像7

音、だけじゃない。
充満する煙のにおいと、雪のように舞う灰。
刺すように冷たい冬の風と、熱。

全てが、圧倒的だ。

録音した音や動画は、一旦寝かせてみる。
今はただ、かけがえのないこの感動で胸がいっぱいだ。


【松本真結子の一言紹介】
作曲家。生演奏のために音楽作品に書いたり、電子音で遊んでみたり。稲取では、耳を澄ませながら散歩する「サウンド・ウォーキング」を満喫。路面観察一人あそびも得意。普段は、埼玉〜東京間をいったりきたりの音楽ライフ。(ホームページはこちらから→https://mayukomatsumoto.com)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?