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がんばれ低気圧女子

「天気が悪いと頭が痛くなるんです」と何の気なしに話をしたら、思った以上にびっくりされた。そもそも驚かれること自体が意外であった。
 この星に棲まう人間のうち、わたし以外の半数くらいもそういうものだと思っていたから。満月だってヒトの心理に影響するというだろう。

 “気象病”、あるいは “低気圧不調”。ここ最近は落ち着いているが、梅雨の間はしばしば目立った。
 わたしの場合、その日の天気が雨やくもりだと朝からずーっと頭が痛い、やる気も出ない。とはいえ毎回必ずというわけでもないから、雨は雨でも微妙な気圧の違いが関係するのだろう。

 不便だ。noteを書くにも1文目が出てくるまでに時間がかかるし、書きはじめても進みが遅い。
 だいたいいつも朝ごはんを食べているとき「そういえば今日頭痛いな」と思い至る。窓の向こうをふと見てみれば空は分厚い。ああ、どうりで。


 だけどわたしは天気任せのこの体質を嫌ってなんかいなかった。むしろ対極、好ましいとさえ思っている。

 なぜって晴れがより快晴に、澄んだ天気に感じるからだ。

 もともと空の機嫌には敏感である。朝起きてすぐ、カーテンを開けて浴びた青白、窓ガラス越しに微かに伝わる外の空気の肌ざわり。
 それだけで今日の天気の流れはだいたい分かる。晴れの日は朝1番のこの感覚が、いっとう心地良くなるのだ。

 雨があるから映える晴れ。
 だから雨でも頑張れる。

 つゆほどじゃあないけど今日は曇りぎみ。またしばらくはこんな天気が続くらしい。
 夏は不思議とこんなお話ばかりになる。


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