マガジンのカバー画像

愛のしるし

66
たくさんの「スキ」をもらった文章。下のほうにも良いやつがたくさんあります。
運営しているクリエイター

#私の仕事

歯科医とは無縁だったのに

 キリキリとまわるドリルの音に、消毒薬の不思議なにおい。歯を抜くのも歯を削るのも、怖いと感じたことがない。なぜならわたしの歯たちはとても健康で、歯科医にお世話になる必要など全くないから。  でも成長期の歯の生えかわりは怖かった。“グラグラ”なんて通り越し、今や繊維1本だけで歯茎と繋がっている乳歯を、いつまで経っても大事に大事にとっていた。大人の歯がもう根元で頭を出しているのに。  そのせいで歯列はあまりよろしくない。もしもわたしが歯科医のお世話になるとしたなら矯正治療くらいだ

それでも「書くのが好きだから」と胸を張る

 落ち着かない。すっかり慣れ親しんだいつもの椅子に座りながらも、妙にそわそわ落ち着かない。最近のわたしは常に何かしら文字の並びを書いていないとダメみたいだ。  パソコンの画面を2つのウィンドウで半分に区切り、左半分でドラマを観ながら右半分で文字を打つ。  とはいえ書いているのはオンライン授業の感想文や、ちょっとした情報収集の記録など、さして頭を使うようなものではない。ただ手ぶらでぼーっとドラマを観ているだけの状況が先述の通り落ち着かなくて、無理やりにでも書いている。  そ

WEBライティングの「書く」を学んで思うこと

 わたしにとっての文章は自己表現の手段であった。自分の中の深いところを可視化する。noteというプラットフォームで何かを綴り続ける時点で、そういう人間なんだといえるのかもしれない。  だけどWEBライティングで求められる「文章」は、どう考えてもそれとは全く別物だ。「こういう記事を書いてください」という依頼は「これについてあなたの考えを書いてください」なんて言葉を意味しない。  WEBライティングはネットでググって出てくるような記事を執筆する仕事。1つの事柄に関する情報をまと

これがフリーというものね

 3月頭に始めたクラウドソーシング。サイト用の原稿執筆の依頼。ちょうど昨晩、最初からずっと継続的に請けた仕事に一旦区切りがついたため、ここらでちょっと振り返ってみようと思う。  “区切り”とはまあ言えば依頼の中断だ。ネット上に掲載する文章という性質上、わけあって「一旦様子を伺いたい」とのことだそう。  それはわたしも薄々感じていたことだ。クラウドソーシングでの原稿は、個人で運営している他のサイトと違い、依頼・企画・執筆・確認のプロセスを踏んでいる以上、情報発信の速さに関して