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あとはきかいにおまかせ

家主の「きかいにおまかせ」をいいなあと思って聴いていた。
boyが学校にいけなくなった4年前のことを思い出しながら。
あのとき、こんな感じだったのかな。

時間通りに起きるのが
辛くなってきたんだ
普段通りにやる事さえ
キツくなってきたんだ
今はそんな日々の渦で
なんとなく平泳ぎ
あとはきかいにおまかせ

学校にいきたくない と一言も言わずに
だんだんと遅れながらもなんとか通っていたが、ある日、学校の前の急な坂の前で
「もう、のぼれない」
といった。

全身にひどいアトピーを発症し、
身体は、もうむりだよ、と言っていたのに。
どうしてもっと早く休もうかって言ってやれなかったのか。

「学校、明日から行かなくていいよ」
と言ってあげた時、びっくりした顔をして
そんな選択肢があったのか、という顔をして
「そうかあ行かなくていいのかあ」
といい、次の日から休んだ。

一年後、アトピーはすっかり完治し、
無くなったまゆげは生えてりりしい顔になった。
10歳にして「からだとこころはつながっている」と体験したboy。

今思うと、あの時の日々は親子ともにどん底だったな。
でもその時には気づかなかった。
ゆるーく、どん底がいつも通りみたいな顔をして。
「あれはどん底だった」と気づくのは
たぶんもっとずっと後。
4年も学校にいってなくて、今どん底でしょ、て言われるかもしれないけど
boyが、
学校に行っていた頃の記憶が何もない、10歳までの記憶が。その後の記憶はある。

というので、私たちの決断はまちがってなかった、と思ってる。
boyに「きかいにおまかせ」を聴かせると
ふーん、と言っただけ。
でも あとはきかいにおまかせ〜
のところを気に入ったようで
たまに
「あとはたみこにおまかせ〜」
「あとはバナナにおまかせ〜」
と歌うのが聞こえてくる。

おれはもっとずっとがんばりたいのに

きみだってそうだよな。





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