Happy St. Patrick's Day:The Luck of the Irish

3月17日は聖パトリックの昇天を記念するアイルランドの祝日です。ウィキペディアによると、アイルランドにキリスト教を広めたということでアイルランドでは聖パトリックが一番重要な聖人とされているとの事、シンボルマークはシャムロックと呼ばれるクローバー、シンボルカラーは緑です。

アメリカにはアイルランドからの移民が多く、3月17日は全米各地で、St. Patrick’s Dayのパレードが行われ、シャツ、帽子、スカーフ等々、何か緑色のものを身に付けてお祝いする習慣があります。(オレンジ色のものを身に付けているとつねられるという説もあり。)

アイルランドでは1845年から1852年にかけて、大飢饉(the Great Famine)が発生し、100万人もが餓死し、加えて100万人以上が食糧と職を求めて海外移住したそうな。その多くが、大西洋を渡った対岸のボルチモア、ボストン、NY、フィラデルフィアに根を下ろし、1850年にはこれらの年の人口の1/4以上を占めるほどになったそうです。(4人に1人がアイルランドからの移民ですから、当時の移民政策として凄いことだったと想像します。) 

この時期は、1849年にカリフォルニアで金が発見されたことで始まったゴールドラッシュと重なるわけですが、アイルランドからの移民も一攫千金を目指してカリフォルニアへやってきます。

炭鉱夫ならぬ金鉱夫になった人達は色々な人種がいたと思われますが、その中でも成功した幸運な人達にはアイルランド系が多かったらしく、それが「The luck of the Irish」というイディオムになって現在まで残っています。

アイルランドと言えば、レプリコーン(Leprechaun)やIRA(1970年代80年代は中東やアフガニスタンよりもアイルランド過激派の方がニュースになっていた)なども思い出されますが、日本では、アイルランドとのつながりはアメリカほどではないかも知れません。

話は脱線しますが、今でこそ日本人が大量に海外移民することはありませんが、その昔は南米やハワイ等に大勢移民した時代がありました。この機会にそんな歴史も振り返ってみたいと思います。アイルランドでは150年前の人口800万人に対して100万人が祖国を捨てざるを得なかったわけで、今の日本の人口が1億2,400万人だとして、その1/8の1,550万人が国外に出ることになるわけです。東京の人口がそっくりなくなるみたいなイメージですかね。この1,550万人をどこが受け入れてくれるのかしら。

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