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#21 有価証券報告書の読み方

こんばんは。Mickey★です。

お金を上手に活用することで、お金の悩みから解放され、自由を獲得できる「お金との付き合い方」をご紹介しています。

今日は、個別銘柄を選定する際に四季報で銘柄を選定した後、その会社の株式を買うかどうかを判断する上で欠かせない有価証券報告書の読み方を紹介します。
株式市場に上場する企業は、会社の経営状況を投資家に対して情報を開示することが義務づけられています。
その情報開示資料の一つに有価証券報告書があります。
有価証券報告書の発行頻度は1年に1回で、年度末の決算が終わってからとなります。3月が年度末の会社の場合、5月か6月頃に株主総会を開いて、決算発表するところが多いので、その時に情報開示されます。

これ以外に、四半期に1回発行される四半期報告書決算短信があります。こちらは四半期ごと(有価証券報告書発行時期は除く)の経営状況を投資家に開示しています。先日、岸田政権が四半期報告書を廃止する方針が決定しているので、今後は決算短信のみになると思います。
なお、株式市場に上場していない会社の経営状況を知りたい場合には、官報のデータベースで調べることができます。(官報に報告を上げていない会社もあるので、必ずある訳ではないです。)

有価証券報告書

企業のホームページで「IR情報」や「投資家の皆様へ」というところに有価証券報告書が置いてあることが多いです。
会社によって、ページ数が異なりますが、少なくても100ページは超えており、多いところで300ページあるところもあります。
『そんなにあるの⁉』というので、読むこと自体を挫折してしまう人も居るかもしれませんが、全ページを読む必要はありません。
読むべきポイントを押さえておけば、1時間くらいで読めると思います。

有価証券報告書の記載内容

有価証券報告書の構成は決められており、以下の内容となります。

第1 企業の概況
第2 事業の状況
第3 設備の状況
第4 提出会社の状況
第5 経理の状況
第6 提出会社の株式事務の概要
第7 提出会社の参考情報

それぞれについて、何が書かれているかを紹介していきます。

第1 企業の概況

企業の過去5年間の売上、利益や会社のこれまでの変遷が書かれた沿革、事業内容、会社が複数ある場合は、子会社の情報と、顧客と会社の関係性がまとめられています。
ここに記載されている内容は、基礎情報のため、全てに目を通します。

第2 事業の状況

経営状況や想定されるリスク、今後の経営の方向性が記載されています。
私は、全ページを読むようにしていますが、文量が多いので、経営状況はざっと目を通して、想定されるリスクは見出しだけを読み、今後の経営の方向性はしっかり読むのが良いと思います。
なお、リスクを見出しだけ読むので良いのは、為替リスクや新型コロナウイルスによる影響等、だいたい皆が想定されるリスクが記載されており、企業独自のものが少ないからです。ベンチャー企業の場合は、1個人の影響が大きいので、その人を失った場合のダメージが記載されていたりします。

第3 設備の状況

会社の設備(建物、工場、リースで借りているもの等)が記載されています。私は、ここは飛ばしてしまいます。

第4 提出会社の状況

発行されている株式数、主要株主の情報と、会社がさまざまなステークホルダー※に対して、透明・公正かつ迅速・果断な意思決定を行うためのしくみ(コーポレート・ガバナンス)について、記載されています。
ここは主要株主の情報を見ています。企業の経営者が株式を多く保有している場合は、経営者自身が会社の事業を大きくする気持ちが強いと思っているので、経営者の持ち株数を確認しています。

※ステークホルダー:株主・経営者・従業員・顧客・取引先のほか、金融機関、行政機関、各種団体など、企業のあらゆる利害関係者のことです。

第5 経理の状況

貸借対照表と損益計算書、キャッシュフロー計算書があります。
企業が何にお金を使って、売上、利益を出したか、儲けた利益をどのように使ったか、現金がどのくらいあるのかを、ここで見ます。
貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書は、財務3表と呼ばれ、ここが最も重要なところとなります。
それぞれの読み方について解説すると長くなるので、別で紹介します。

第6 提出会社の株式事務の概要

株式の買い取り、買い増し先の情報、経営状況等の報告方法、株主優待の特典情報等が記載されています。
ここは読みません。

第7 提出会社の参考情報

会社の参考情報の資料名が記載されています。
ここは読みません。


次回、実際に企業の有価証券報告書に基づいて、見方の詳細を解説します。


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