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#7 妻からの報告と家事
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まだ乳がんも繊維腫もできていなかった十数年前、「もし乳がんになって全摘出って言われても、とくに何も思わないわ。むしろ胸なんて邪魔なくらいやから、なくなったらスッキリするわ」と言っていたのだが、今回、実際に全摘出だと告げられた時に「えー・・・」と声をあげたというのを聞いて、あぁ、やはり今まであったものが無くなるというのは、本人が想像していたよりショックなのだなと思った。
「あの時、全摘でも気にせーへんってゆーてたやんかー!」と冗談を言うわけにもいかず、とりあえずは彼女の負担を減らすことを考え、仕事を終えて帰宅したら家事をし、目前にせまった二人の子どもの受験対応に追われた。
我が子たちは、僕に似て勉強が得意ではない。かといって、運動能力に秀でてるわけでもない。どうしたらいいのか考える間もなく、とりあえず三者懇談で進路を決めたり、子どもたちに発破をかけたり、あぁ、普段からもっと子どもに目をかけておくべきだったのかなと落ち込んだり。
しかし、子どものことに関わるのは苦痛ではなく、むしろ親の立場で彼らの高校や中学校へ行くのは楽しくも思えた。
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