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イラストレーターの西村玲子さん

イラストレーターの西村玲子さんがお亡くなりになったと、昨日のニュースで知りました。
さりげなくオシャレで優しいタッチのイラストやエッセイで、長く活躍されたてきた方でした。

お名前でピンとこない方でも、きっと絵を見たら覚えがあると思うのではないでしょうか。

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78歳、まだまだ今時では、早いですよね。
ご冥福をお祈りいたします。

一人でお祈りしていれば良いことなのですが、ニュースに掲載されているお写真を拝見していたら穏やかで落ち着いたお顔で、お若い頃と雰囲気が違われていて良い晩年を過ごされたのかなと。そして西村玲子さんのお若い頃に一度だけお会いした時のことを思い出して書きたくなりました。

その頃、私は新卒で入った会社を一年足らずで辞めイラストレーターの先輩の元でアシスタントをしていてましたが、先輩から美術系出版社の臨時お手伝いアルバイトを紹介されたのです。

それは、当時の売れっ子イラストレーターや期待のイラストレーターを紹介するムック本を出版するため、イラストレーターの自宅や事務所に伺い、取材して写真を撮り作品をお預かりして原稿を書くと言う仕事のお手伝い。

もちろん、出版社の編集のおじさんが担当で一緒に行くわけですが、時々私も一人で取材に行ったり原稿を少し任せてもらったりしました。全く出版の仕事は初めてだったのに、人手不足だったのでしょうか、いいのですか?って感じでしたが、イラストレーターの現場を見られるまたとないチャンス、ラッキーな話しで緊張しつつも喜んでやっていました。

西村玲子さんのところには私が一人で伺って、都内の明るい見晴らしのいい広いスタジオでスタッフの方もいらして、とてもスッキリしたオシャレな部屋でした。
そのとき回ったイラストレーターさんの中でも、私的にはベスト3に入るくらいオシャレな仕事部屋かも。

そのときの西村玲子さんは、お顔立ちはご自分のイラストっぽい感じがあるのだけれど、ふわっとしたワンピースなどではなくて、細身の体型に似合ったぴったりしたニットにタイトっぽいスカート。カツカツと歩き颯爽と動いて話す人で、カッコいい大人の女性と言う印象。
オシャレはもちろん、憧れちゃう素敵さでした。

私の顔にも注目してくださって、ちょっと見せて、変わってるわね、今度は着物を着てきたらどうかしらとか、初めて伺ったアルバイトに気さくに話してくだしましたっけ。(変わってる顔って??)

一度だけお会いした時のことでも、何十年もこんなに素敵な印象を残せてしまう人って、すごいですよね。
その時、お会いしたイラストレーターさん結構いらっしゃったけど、今も印象に残っている方は数名なのです。

それからずっと現役で第一線で長く活躍されていて、流行のあるイラストやデザインの世界ではそういう方はまれであまりいらっしゃいません。

西村玲子さんの流行に左右されないセンスある作品は、これからも本の中で生き続けていかれるでしょう。

ずっと、素敵な作品をありがとうございました。

どうぞ安らかに。虹の向こうで猫ちゃんと過ごされていらっしゃるでしょうか。心よりご冥福をお祈りいたします。


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