黒猫ラッキーとの出会い

6月4日、その日は朝から雨が降っていた。洗面所で仕事へ行く準備をしていると、子猫のかすかな鳴き声、空耳か?
耳をすませる、たしかににゃーにゃ―聞こえてきた。
タオルをもって声がした隣の田んぼへむかう、どこだー
黒い小さな物体が目に入った。
両手の中に納まるほどの小さな猫がびっしょり濡れてそこにいた。
タオルにくるんで、車で病院へ向かう。
一番近い病院は開いていない、一刻を争う事態だ、心臓がどきどきしていた。隣町の病院まで車を走らせた。
膝の上に乗せたその子が泣かなくなって静かになったので、祈る思いで、懸命に胸をさすっていたことを思い出す。
病院につき、明日まで預かってくれると聞いて、そのあと遅刻して職場へ向かったとおもう。

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